今や韓国最大のエンターテインメント企業となったHYBE。
BTS、SEVENTEEN、TOMORROW X TOGTHER、ENHYPENといった人気グループを多数抱えており、韓国エンタメ企業として初の“財閥”に指定されたほどだ。
そんなHYBEの傘下レーベルBELIFT LABが意欲的に準備した女性グループ「ILLIT(アイリット)」は、節目となるデビュー100日目を迎えた。
ILLITは記念すべきデビュー100日目となった7月3日、ファン向けコミュニケーションプラットフォームWeverseでライブ配信を実施。メンバーたちは記念ケーキを前にして歌いながら祝ったり、グループ公式YouTubeチャンネルの登録者100万人突破を報告したりするなど、ファンと楽しいひと時を過ごした。
そんなILLITは3月25日に1stミニアルバム『SUPER REAL ME』でデビューして以来、100日間で数々の記録を樹立している。
まず、デビューアルバムのリード曲『Magnetic』は米ビルボードの「ホット100」(4月20日付)で91位、アルバムは「ビルボード200」で93位(5月11日付)を獲得。デビュー曲とデビューアルバムがビルボードの2つのメインチャートに名を連ねたK-POPグループは、ILLITが初めてだ。
また、米ビルボードと並び世界2大音楽チャートと呼ばれる英「オフィシャルシングルトップ100」にも『Magnetic』はチャートイン。SpotifyでもK-POPガールズグループのデビュー曲最短期間(5月21日)で累計ストリーミング2億を突破するなど、破竹の勢いを見せた。
このような輝かしいデビュー活動を繰り広げた一方で、とてつもない“お家騒動”にも巻き込まれたことは記憶に新しい。
発端は今年4月に突如として巻き起こった、同じく傘下レーベルADORのミン・ヒジン代表と親会社HYBEの経営権奪取疑惑騒動だった。
HYBEは、ミン代表が所属アーティストNewJeansを連れてADORの経営権を奪取しようとしたとし、業務上背任の疑いで刑事告発。一方のミン代表は、HYBEの利益優先の姿勢や自身とNewJeansがないがしろに扱われたと主張していた。
この過程で、ミン代表が放った“ILLITはNewJeansのコピー”という発言が直撃。デビューから2カ月も経っていなかった少女たちは、あっという間に先輩グループを盗作した「罪人」のような存在になってしまったのだ。
“コピー”発言の余波は大きく、ミン・ヒジンを応援する支持者からメンバーに誹謗中傷が届いたことも。デビュー50日記念のライブ配信中、ILLITのウォンヒがスマートフォンを操作していたことで、ファンたちはメンバー自らが悪質コメントを通報、遮断したと推測したこともあった。2007年6月26日生まれのウォンヒはまだ17歳の少女に過ぎない。
その後、数度の攻防を経て、ソウル中央地裁はHYBEが主張する背任は確認できないという判決を下し、ミン代表の解任が不可能に。事実上のHYBEの敗北ともいえる結果となった。
華々しくデビューしたにもかかわらず、身内によって出鼻をくじかれた形となったILLIT。かたやミン代表がプロデュースするNewJeansは、6月末の日本デビューが大きな話題となり、大成功を収めている。
とはいえ、ILLITが“終わった”わけではない。韓国企業評判研究所が発表した新人アイドルグループブランド評判の2024年7月のビッグデータ分析結果でILLITは1位を獲得している。ブランド評判指数は、消費者のネット習慣がブランド消費に大きな影響を及ぼすことを発見し、ブランドビッグデータ分析を通じて作られた指標だ。
この結果に関して同研究所のク・チャンフン所長は、「ILLITのリンク分析では“爽やかだ”、“可愛い”、“美しい”が高く、キーワード分析では『Magnetic』、ウォンヒ、ビルボードが高かった。比率分析では、ポジティブが80.91%を記録している」と説明。今後に希望が持てる結果だと言えるだろう。
このように、激動のデビュー100日間を過ごしてきたILLIT。“コピー騒動”を覆すほどの活躍を見せられるかに注目が集まる。
(文=サーチコリアニュース編集部K)
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