妊娠36週目に中絶手術を受けた20代女性が動画をアップして議論となり、執刀医と病院長が殺人容疑で拘束令状を請求されたが、棄却された。
ソウル中央地裁のキム・ソクポム令状担当部長判事が10月23日、殺人などの容疑がかけられた病院長ユン氏と執刀医シム氏に対する拘束前被疑者尋問(令状実質審査)を行った後、拘束令状をすべて棄却した。
キム部長判事は「基本的な事実関係に関する資料が相当部分収集されている点、被疑者の住居が一定している点、その他事件の経緯などを踏まえると、現段階で被疑者を拘束する必要性・相当性を認めることが難しい」と棄却の理由を説明した。
今年6月、自らを20代と紹介した女性が妊娠に気づかず、36週目で中絶手術を受けたと明かす動画をYouTubeに投稿した。この動画を見たネットユーザーは「36週目の中絶は殺人だ」と指摘し、議論が巻き起こった。
警察は、胎児が女性の体外に出た後に死亡したと見ている。病院長のユン氏には、病院の手術室内に監視カメラ(CCTV)を設置していなかった容疑(医療法違反)も適用された。
ただ刑法上、中絶罪は2019年に憲法裁判所が「憲法不合致」の決定を下したことで、事実上処罰が困難となっている。
この事件に関連して警察は、20代女性やユン氏、シム氏以外にも、他の医療スタッフ4人を殺人幇助の疑いで立件し、捜査を進めている。また、病院に関する広告記事をインターネットに掲載して斡旋したブローカー2人も医療法違反で立件された。
一連のニュースを受け、韓国のオンライン上では「すでに出産時期に達しているのに、その期間に手術を行ったということ自体が殺人だ」「国会が基準を何週間とするかの法律をまだ作らず、ずるずると引き延ばしているから起こったこと」といった声が上がった。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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