韓国の心臓手術を実施している病院10カ所のうち、8カ所に研修医がいない現実が明らかになった。
大韓心臓血管胸部外科学会は9月25日、研修医の現況分析を通じて「2023~25年の医政対立の余波で、地方の胸部外科研修体制が事実上崩壊段階に入り、専門医の空白が加速し、国民の生命と安全に深刻な脅威となっている」と明らかにした。
学会の分析によれば、全国の研修医数は36.5%減少し、研修医稼働率も63.5%にとどまった。
地方の状況はさらに深刻で、江原・忠北・済州には研修医がまったくおらず、大邱・慶北(−70%)、釜山・蔚山・慶南(−62.5%)、全南・光州(−66.7%)でも大規模な離脱が発生した。
その結果、首都圏を除けば1~4年目の研修医がすべてそろった研修病院は事実上なくなった。
全国で心臓手術を実施している病院89カ所のうち、研修医がいるのは21カ所(23.6%)にすぎない。研修医と専門医の供給は急速に首都圏へ集中しており、ソウル・京畿の比率は74%から79%へ上昇し、いわゆる「ビッグ5」病院への集中度は68%に達した。一方で地方の比率は26%から21%に減少した。
すでに拠点機関の機能が失われている状況で、責任・拠点医療機関の指定や一般的な必須医療対策だけでは限界があると学会は指摘する。心血管・肺がんなどの重症・救急医療の崩壊が現実化している以上、必須医療法を超える国家的な非常対策が急務だと強調した。
カン・チャンヒョン理事長は「数年間、学会が再建に尽力した結果、2023年には20年ぶりに研修医の志願者が40人台に回復し、反転が期待された。しかし対立以降、必須医療忌避が深刻化し、地方研修医の離脱と未復帰が続いている。国家的な特段の対策なしには再びの飛躍は不可能だ」と述べた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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