国際連合が発足したのは1945年10月24日。「戦争の惨害」を終らせるとの公約のもとに結成され、現在193カ国が加盟している。
日本が国連に加盟したのは、1956年。加盟申請自体は、サンフランシスコ条約によって主権が回復した1952年に行ったが、ソ連などの反対によって加盟時期がずれ込んだ。全体で見ると、日本は80番目の加盟国になる。
韓国は日本よりもさらに遅い1991年に加盟。こちらもソ連の反対が原因といわれており、ソ連崩壊の年に加盟が認められている。
ただ国連通常予算は、加盟期間に関係なく、今現在の経済力で分担金を振り分けているのが現状だろう。
日本外務省によると、2016年の国連分担金は5億9400万ドルのアメリカがトップ(分担率22.0%)。続いて日本が2億3700万ドルで2位(同9.68%)だ。
しかし、滞納額が最も多いのもアメリカで、12年10月時点で「米国の滞納額は7億4400万ドル」(国際連合広報センター)もあるという。そう考えると、日本が果たす国連においての役割は大きいといえるだろう。
一方、韓国の国連分担金は4990万ドル。分担率は全体の2.04%で、第13位となる。それでも国連における韓国の存在感は小さくない。周知の通り、国連事務総長を務めているのは潘基文(パン・ギムン)だ。
しかし、その潘基文・事務総長を“危険人物”と非難する声は少なくない。
例えば、『ニューズウィーク日本語版』は以前、「世界で最も危険な韓国人、潘基文」というナショナル・インタレスト誌シニアエディターの記事を掲載したことがある。いくつか引用するとこうだ。
「だがこれだけ情けない前任者たちと比べても、今の潘基文(バン・キムン)事務総長の無能ぶりは際立っている」
「核拡散防止やアフガニスタン復興に貢献するため、大胆な演説で国際世論の支持を呼びかけるわけでもない。人権の擁護者として活躍するどころか、難民を助けようともしない」
「オフィスの壁にサムスン電子の薄型テレビを並べ、上級顧問に韓国人の仲間たちを選ぶなど、韓国経済の利益を図ったという点を除けば、彼の足跡はほとんど無視できるほどでしかない」
ちなみに、韓国国内では潘事務総長への視線が大きく違う。
『世界を説得した潘基文のリーダーシップ』『平和と子供を愛する世界の大統領・潘基文』といった関連書籍が続々と発行されるほど、“国際的成功をおさめた人物”の代表例となっている。
いずれにせよ、韓国は分担金が少ないにもかかわらず、事務総長を送り出している。いいのか悪いのか定かではないが、コストパフォーマンスは韓国のほうが高いといえるかもしれない。
前へ
次へ