コロナで2021年上半期売上が焦土に…韓国商店街はデルタ株の影響で苦戦必至か

2021年11月04日 経済
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コロナ禍の長期化によって韓国商店街の悩みも深まっている。

韓国経済研究院が、市場調査専門機関「モノリサーチ」を通じてアンケート調査によると、商店街の自営業者(521人が回答)78.5%が、2021年上半期の売上高が、2020年上半期に比べて減少したと回答。金額は平均21.8%減少したことが分かった。

業種別売上高の減少幅は、衣料品店・化粧品店・花屋が25.8%減、食堂・カフェなどの飲食店が25.2%減、カラオケ店・クリーニング店などその他の業種が24.9%減、美容室・エステサロンが24.5%減、スーパーマーケット・コンビニ・肉屋などの食料品小売店が19.9%減、不動産・インテリア・自動車修理店など個人サービス業が19.4%減、学習塾(芸能・体育系を含む)が16.3%減の順となった。

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自営業者らは上半期の売り上げが減少した理由について、「新型コロナ禍による街の商店街の景気悪化」(58.2%)を最も多く挙げたという。続いて「同商店街の同一業種間競争の激化」(16.2%)、「競争相手の商店街活性化による低迷」(15.7%)の順となった。

純利益も減少の一途

自営業者10人中7人(73.5%)は、純利益も減少したと答えている。金額基準では平均17.7%減少したことと集計された。純利益は売上高から原材料費、人件費、賃貸料、公共料金などの営業費用を制限した利益だ。

業種別の純利益の減少幅は、カラオケ店・クリーニング店などその他の業種で21.5%減、衣料品店・化粧品店・花屋で20.6%減、食堂・カフェなどの飲食店で19.7%減、美容室・エステサロンで19.7%減、不動産・インテリア・自動車修理店などで16.1%減、スーパーマーケット・コンビニ・肉屋などの食料品小売店で14.8%減、塾(芸能・体育系を含む)で14.2%の順だった。

自営業者は純利益の減少原因として、売上の減少(56.6%)、原材料費の上昇(13.6%)、人件費の上昇(13.0%)、公共料金の上昇(7.2%)、賃借料の上昇(6.7%)などを挙げている。

市中の商店街の自営業者らは、2021年下半期の景気も暗いだろうと見込んだ。回答者の過半数である65.3%が、下半期の売り上げが昨年の下半期よりも対比減少すると見通した。 またその金額基準では、平均11.7%減ると予想している。

デルタ株の影響で下半期も難しい状況に

自営業者は景気活性化のため、「ワクチン接種を通じた集団免疫、および社会的確保措置の緩和」(35.2%)、「最低賃金引き上げの自制など、人件費負担の緩和」(23.7%)、「電気・水道料金など公共料金の負担緩和」(16.5%)、「補助金支給・金融支援などを通じた新規創業の活性化」(15.5%)、「商店街の事業者を対象として事業コンサルティング支援」(8.3%)などが必要だと答えた。

韓国経済研究院のチュ・グァンホ経済政策室長は、「本調査は、最近のデルタ変異株蔓延など、新型コロナ再拡散以前に行われたことを考慮すると、現在自営業者が感じる下半期の見通しは、今回の調査結果よりさらに悪化したはず」とし、「迅速な集団免疫形成と、社会的距離確保措置の緩和を最優先課題として推進し、最低賃金引き上げの自制、公共料金の割引・支援など、商店街事業者の負担を軽減する政策も並行すべき」と述べた。

文=サーチコリアニュース

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