尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の釈放が影響したのだろうか。
韓国の与党「国民の力」の支持率が大幅に再上昇し、最大野党「共に民主党」と誤差範囲内の接戦を繰り広げていることが、3月10日に発表された世論調査で明らかになった。
世論調査機関「リアルメーター」がエネルギー経済新聞の依頼で、3月5日から7日にかけて全国18歳以上の有権者1507人を対象に政党支持率を調査した結果、「国民の力」の支持率が42.7%、「共に民主党」が41.0%となった。
3月7日に裁判所が下した尹大統領の拘束取り消しの決定が、一部影響を与えたとみられる。
特に「国民の力」の支持率は、1週間前の調査に比べて5.1ポイント上昇し、「共に民主党」は3.2ポイント低下したことで、両党の支持率の差は1週間で1.7ポイントに縮まり、誤差範囲内に入った。
前週の調査では、「共に民主党」が誤差範囲外(6.6ポイント差)で「国民の力」をリードしていた。
次期大統領選に関しては、「野党による政権交代」を支持する意見が50.4%、「与党の政権維持」を支持する意見が44.0%となった。前週と比較すると、「政権交代」は4.7ポイント低下し、「政権維持」は5.0ポイント上昇した。
前週の調査では、政権交代を支持する意見と政権維持を支持する意見の差は16.1ポイントだったが、今回は6.4ポイントまで縮小した。依然として誤差範囲外ではあるものの、1週間で約10ポイント縮まった。
与党側が盛り返しているという世論調査の結果を受け、韓国のオンライン上では意見が分かれている。
歓迎する人々は「左派に有利な世論調査でもこの結果が出たということは、与党が圧倒的にリードしているということ」「共に民主党に共感する人なんて本当にいるのだろうか」「国民が望むのは李在明(イ・ジェミョン=共に民主党代表)の拘束だ」といった声を上げた。
一方、「本当におかしな結果だ」「正常な人々は疲れ果て、政治に嫌気がさしている」「とにかく、まともな政治が行われる世の中になってほしい」といったように、世論調査の結果を受け入れず、冷ややかな反応を示す声も少なくなかった。
尹大統領の釈放により与野党の支持率の差が縮まり、今後さらに激しい攻防が繰り広げられると予想される。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
■「弾劾は棄却される。尹大統領は復帰後、改憲して途中退任する」と大統領室高官
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