「日本は本当に過去を反省しない」金沢市に開館される尹奉吉記念館、日本の国会議員も反対の声…韓国で注目

2025年03月11日 国際 #歴史問題
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日本の植民地支配に抗議し爆弾を投げ、日本軍の要人を含む多数の死傷者を出した尹奉吉(ユン・ボンギル)の追悼記念館が金沢市に開館されることについて、日本の国会議員からも反対の声が上がり、韓国で注目を集めている。

【写真】日本に記念館設立へ…尹奉吉とは?

『産経新聞』が3月10日に報じたところによると、「NHKから国民を守る党」の浜田聡参院議員が最近、尹奉吉記念館について、「やはり日本国内で日本人を殺したテロリストを追悼するような記念館ができるのは感情的に受け入れられるものではない」と語った。

また、浜田議員は「一方でこれが何らかの法律に反するのかどうかが重要だ」とし、違法性の有無について政府の見解をただす質問主意書を提出したと明らかにした。

日韓で正反対の評価

そもそも尹奉吉は、日本ではテロリスト、韓国では英雄と、正反対の評価を受ける人物だ。

朝鮮半島が日本の植民地だった1932年4月29日(天皇誕生日)、尹奉吉は上海の日本人街にある虹口公園で行われた祝賀式典会場に侵入し、爆弾を投げて日本軍の要人2人などを殺害した。

尹奉吉
(写真=独立記念館)尹奉吉

この爆発で、後に外相となる重光葵が右足を失うなど、多数の死傷者が出ている。

その場で取り押さえられた尹奉吉は、同年5月、日本の軍法会議で死刑判決を受けた。その後、11月に大阪へ護送され、12月18日に石川県金沢の第9師団司令部拘禁所に移送された。

ここで一夜を過ごした後、石川県の日本軍工兵作業場で銃殺刑に処され、わずか24歳で短い生涯を終えた。

先立って、韓国KBSの元客員研究員であるキム・グァンマン氏が今年1月、韓国メディア『聯合ニュース』に、尹奉吉が日本軍に爆弾を投げた4月29日に合わせて、殉国した場所である金沢市に追悼記念館の開館を推進していると伝えた。

これを受けて、一部の日本団体が抗議活動を行い、3月2日には軽自動車が「在日本大韓民国民団」の石川県地方本部の建物の壁に突っ込む事件も発生した。記念館の開設計画に反発する右翼団体のメンバーによる犯行とされる。

日本の抗議活動について、浜田議員は「法律にのっとって抗議してほしい。犯罪行為を犯してしまうと相手の思うつぼだと思う」と語った。

日本の議員からの反対に対し、韓国のオンライン上では「テロリストとは無差別に殺人を行う者を指す。尹奉吉は敵国の指揮官を処罰した義士」「当時の帝国主義日本こそが国家ぐるみのテロリストだった」「日本は本当に過去を反省しないな」といった反応が寄せられた。

日韓の歴史認識の対立が再び表面化するなか、記念館の開館は予定どおり進むのか。4月29日に向けて、事態の行方が注視される。

(文=サーチコリアニュース編集部O)

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