ネトフリ人気俳優やK-POPスターもハマっている韓国ボウリング事情

2021年07月14日 スポーツ
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人気俳優のキム・スヒョンとK-POPグループFTISLANDのボーカルであるイ・ホンギ。ふたりには意外な共通点がある。ともにボウリングが得意で、2016年には揃ってプロボウラー試験を受験したのだ。

キム・スヒョンと言えば、日本でも放映された『太陽を抱く月』や中国で社会現象を起こした『星から来たあなた』など、数々のヒット作を誇る人気俳優。最近ではネットフリックスでも人気だった『サイコだけど大丈夫』が有名だ。

一方のイ・ホンギもバンド活動の傍ら、ドラマ『美男<イケメン>ですね』などで俳優としても活動し、日本でも人気を誇る。

そんな2人がプロボウラーテストを受験したと聞いてちょっぴり意外かもしれない。韓国芸能界では男女を問わずK-POPアイドルたちにもスポーツ万能の“運動ドル”が多く、芸能人スポーツ王決定戦のような番組もあるが、まさかボウリングとは……。

ただ、キム・スヒョンとイ・ホンギはプロテストまで受験したというのだから、その腕前と本気度は相当なものなのだろう。

なんでも韓国芸能界では最近、ボウリングが流行しているらしい。2人のほかにもボウリングを趣味とするガールズアイドルたちがいるほどだという。

キム・スヒョン(左)とイ・ホンギ

もっとも、韓国では過去にもボウリングが人気だった。

1970年代にはボウリングがブームとなり、1988年ソウル五輪ではボウリングが公開競技になっている。

1995年には韓国プロボウリング協会も設立されて、プロボウリングがテレビ中継されることもあった。一時はビリヤード、卓球と並ぶ「韓国サラリーマンたちに人気の3大レジャースポーツ」とされたほどだ。

だが、90年代後半になるとそのブームも下火になり、プロボウリングの大会も縮小。特に男子プロボウリングは低迷し、2013年には年間6大会しか行われなかった。日本同様にボウリングはマイナースポーツに成り下がりつつあった。

ところが近年は大会数が増加。2016年は賞金1億ウォン(約1000万円)以上の大会4つを含め、計14大会になり、10月初めてに行われた第18回コリアカップ国際オープン大会には、アメリカや日本のプロボウラーたちも多数出場した。ちなみに優勝は韓国のチェ・ジュンヒ、日本人最高は3位の森本健太だった。

韓国プロボウリング関係者によると、近年はプロボウラーテストを受験する者も増えているという。数年前までは毎年20~30人程度だったが、ここ2年は100人以上の受験者がいるというだから驚きだ。

そして、そのなかにキム・スヒョンとイ・ホンギも含まれていたわけである。2人の受験のニュースは芸能欄はもちろん、スポーツ・メディアでも大きく取り上げられられたのは言うまでもない。

しかも、キム・スヒョンは第1次実技テストで31位、イ・ホンギは92位。今回のプロテストには114人が参加しており、平均190点が合否ラインとされていたが、その合否ラインを見事に突破したのだ。

惜しくも第2次実技テストで落選。ふたりがプロボウラーになることはなかったが、その腕前はかなりのものらしい。

ちなみにキム・スヒョンはお箸や鉛筆を持つ手は左利きだが、ボウリングでは右投げという。

ちなみにボウリングはアジア大会正式種目になっており、韓国と日本はメダルを争うライバル関係でもある。

トップ俳優と人気アイドルがいつかプロボウラーとなれば、日韓スター・ボウリング対決のようなイベントも行われるかもしれない。それはそれで“ドル箱マッチ”になりそうだが。

文=慎 武宏

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