韓国代表のアジアカップ初戦で笛を吹いた中国人主審は、自国でもあまり良い評価を受けていないようだ。
韓国メディア『OSEN』は1月16日、「中国でも悪名高い“マー先生”、韓国vsバーレーン戦主審…“あれは普段と同じぐらいのカード提示だ”」と題し、中国人主審に言及した。
ユルゲン・クリンスマン監督率いる韓国代表は前日の15日(日本時間)、カタール・ドーハのジャシム・ビン・ハマド・スタジアムで行われたアジアカップ・グループE第1節でバーレーン代表と対戦し、3-1で勝利した。
前半39分にファン・インボムのゴールで先制した韓国は、後半6分にバーレーンに同点弾を許す。ただ、その後イ・ガンインの2得点で再勝ち越しに成功。大会初戦で無事に勝ち点3獲得を果たした。
勝利という結果を得られたのは良かったが、主審の判定には釈然としないものが多かった。
例えば前半13分、キム・ミンジェが相手選手の突破を阻止しようと体をぶつけると、この行為がファウルと判断されイエローカードが出された。中国出身のマー・ニン氏のやや行き過ぎた判定だった。
理解し難いイエローカードだ。キム・ミンジェが相手の守備を阻止した場面は、正常な守備と見ても問題ない。それだけに、韓国の守備の要であるキム・ミンジェのカードは1失点以上の打撃をチームにもたらした。
イエローカードは準々決勝からリセットされるが、キム・ミンジェはそれまでいつ爆発するかわからない“爆弾”を抱えることになった。それだけの不安要素というわけだ。
キム・ミンジェは所属チームで警告が多い選手でもない。しかし、マー・ニン主審は疑問符が付くイエローを宣言し、負担を背負わせることになった。
韓国はこの試合、キム・ミンジェを含め、パク・ヨンウ、イ・キジェ、チョ・ギュソン、ソン・フンミンの計5人がイエローを提示された。イエローカードだけで5枚だ。
バーレーンも2枚貰ったため、両国合わせて合計7枚のカードが与えられた。優勝を目指すアジアカップの初戦でいきなりカードが乱発され、今後より的確なメンバー運営が必要になったクリンスマン監督だ。
指揮官は試合終了直後、「早い時間にあまりにも多くのカードを中国人主審が出した。これによって、試合運営が難しくなった」と不満を吐露した。
続けて、「後半にも同じようにイエローカードを与えるかと思い、警告を抱えたイ・キジェ、キム・ミンジェを交代せざるを得なかった。あまりにも無分別にカードを出した」と付け加えた。
また、ペナルティエリア内で倒れた行為がシミュレーションと判断され、イエローを提示されたキャプテンのソン・フンミンも、「自分はシミュレーションをしていない」と悔しさを訴えた。
同日の試合の主審、マー・ニン氏は中国リーグでも“良くない方”の主審で有名な人物だ。過度に多くのカードを出し、不公正な試合進行をすることから中国スーパーリーグでも悪名高い審判で知られている。
実際、マー・ニン氏は中国スーパーリーグ通算152試合で676枚のイエローと25回の警告累積退場、16枚のレッドを出しており、批判を浴びている。
このような悪名に比べて、「中国スーパーリーグで大きな信頼を受けている審判」として2022年カタールW杯に参加。昨年2月に行われたクラブW杯では開幕戦で主審を務めた。
さらに、クラブW杯決勝やAFCチャンピオンズリーグ(ACL)決勝にもマー・ニン氏は参加したことがある。
とある中国メディアは、「マー・ニンはカタールW杯やクラブW杯開幕戦、決勝に参加した審判だ。甚だしくは、ACL決勝第2戦の主審も務めた。その試合では2枚のイエローだけを取り出し、普段と比べて少ないカードで人々を驚かせた」と説明した。
また、「正直、マー・ニンがアジアカップの主審として合流したときは皆驚いた。韓国戦でやったいたことは普段と似ている」とし、「上手くいけば、彼は次の2026年北中米W杯にも参加する可能性が高い、中国を代表する審判だ」と伝えた。
(記事提供=OSEN)
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