お隣・韓国では政治や経済への不満が高まれば、それに関連した新造語が作られやすい。若者の働き先がなかったり、あったとしても安い場合に使われる「無銭無業」や、貧富の差によって人を区別し分類する「スプーン階級論」などが最たる例だろう。
【注目】韓国若者が作った社会的身分制度「スプーン階級論」とは?
そんな韓国で新たに誕生した新造語が「ランチフレーション」だ。
これはランチとインフレを併せた造語で、高まり続ける物価上昇により、まともにお昼ご飯すら食べられないことから生まれた。
「ランフレ」の影響によって、韓国では一日一食か二食しか食べられないという人も急増している。
そんな「ランフレ」中の韓国で盛り上がる市場があった。それがコンビニ弁当だ。
6月21日、韓国の大手コンビニCUによると、6月1~19日のお弁当の売上が昨年同期と比較して29.6%も上昇したという。当然、他の大手コンビニも全体的に格安弁当の売り上げが飛躍的に伸びていて、1月の主要コンビニエンスストアの弁当箱の売上増加率は10%台にとどまったが、6月に入って最高49%増を記録したのだ。
韓国消費資源価格情報総合ポータルが公開した5月のソウルの外食価格によると、平均価格は2021年1月より100~600ウォン(約10~60円)ほど上がった。
これまで韓国で昼食にかかる費用が9000ウォン(約900円)だったのが、現在では平均1万ウォン(約1000円)台にまで上がっている。一方でコンビ二弁当の平均価格は4500ウォン(約450円)だ。なかには、この「ランフレ」の機会に乗じて2000ウォン(約200円)台の激安弁当も登場している。
国全体が「ランフレ」に苦しむ韓国で、一人勝ち状態のコンビ二業界。国を挙げてこの状態をどうにかしなければならないだろう。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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