去る8月8日と9日、韓国の中部地方を中心に大雨が降り注ぎ、甚大な被害が起きている。なかでも、大雨により1300億ウォン(約130億円)に達する歴代最大規模の車両浸水被害が発生したと集計された。
8月12日、損害保険業界によると、11日の正午基準で国内12カ所の損害保険会社に受け付けられた浸水車両は計9189台に上り、推定損害額は1273億ウォン(約127億円)となった。
これは関連統計が集計されてから年間最大規模だ。
また、映画『パラサイト 半地下の家族』で注目された「半地下住宅」も甚大な被害を被っており、豪雨では計11人が死亡。うち4人は、半地下住宅の浸水により水死した。半地下住宅は家賃が安く、現在も約20万世帯が暮らしている。ソウル市では今回の被害を受けて、半地下住宅の建設許可を中止し、既存物件についても段階的に廃止する方針を表明する事態となった。
今回の大雨被害はまだ収まらない。韓国中を恐怖に落としいれいたのが、マンホール落下事故だ。マンホールの蓋が湧き上がって怪我をしたり、マンホールの中に吸い込まれて行方不明になったり、残念にも命を落とす事例も出た。
鉄製マンホールの蓋は大雨によって、人命被害を起こす問題になった。鉄製の蓋の集中豪雨が発生すると水圧によって排水管水が逆流しながらマンホールの蓋を突き抜けて水柱が上がったり、蓋が飛んでいったりするなどの事故につながったのだ。
こうした人的被害に、韓国内でも「行方不明や命を落とした人たちがかわいそうでしょうがない」「お金や時間もかかるし、解体時も大変かもしれないが、マンホールの蓋をねじ込み式に変えるなど、対策を練れないものだろうか」「テストをたくさんして、このような事態が二度と起きないようにしてほしい」など、事故発生を嘆く声が多くあがった。
未曾有の大雨によって甚大な被害を受けた韓国。国内では大企業やトップスターたちによる慈善寄付行為が率先して行われている。少しでも早い復旧が望まれる。
(文=サーチコリアニュース編集部)
前へ
次へ