日本以上の超少子化が社会問題となっている韓国で、8月に出生数が増加したことが明らかになった。
韓国統計庁が10月23日に発表した「2024年8月、人口動向」によると、今年8月の全国出生数は2万98人で、前年同月比1124人(5.9%)増加した。
1516人増加した7月に続き、2カ月連続で前年同月比1000人以上の増加だ。
新型コロナで遅れていた結婚が2022年8月から2023年上半期に集中し、その分、出生数が増加したのではないかと分析されている。統計庁の関係者は「昨年、出生数が少なかったことに対する基底効果もあるため、年末まで出生数の増加傾向が続く可能性がある」と述べた。
実際に8月の婚姻件数は1万7527件と、前年同月比20.0%増えた。7月の前年同月比32.9%増に比べると増加率は下がったものの、今年4月から5カ月連続での増加だ。1~8月の累計でも14万6403件で、前年同期比12.2%(13万458件)も増えた。
そのため統計上では、少子化の流れが底を打ったのではないかという分析も出ている。もし年間で前年よりも出生数が増えた場合、2014年以来、10年ぶりの転換期となる。
ただ現在までのところ、累計では前年よりも出生数は減っている。2023年1~8月は15万8609人だが、今年の同期間は15万8011人でわずかに減少しているのだ。
人口減少も顕著だ。8月の出生数は2万98人だったが、死亡者数は3万2244人となっており、死亡者数のほうが多いため人口は1万2416人減った。
合計特殊出生率が日本の1.20(2023年)よりも低い、0.72(2023年)と過去最低を記録している韓国。婚姻件数と出生数がこのまま増えていき、少子化の流れが底を打つのか注視したい。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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