韓国の首都ソウルで暮らす30代の3人に2人が未婚であることがわかった。
韓国統計庁が10月30日に発表した「人口住宅総調査拡大公表の主要結果」によると、2023年11月1日時点における韓国の30代の未婚率は51.3%を記録した。
詳しく見てみよう。まず、18歳以上の韓国人4294万1000人のうち、未婚人口は1267万5000人(29.5%)、配偶者のいる「有配偶」人口は2432万1000人(56.6%)だった。死別や離婚した人口は594万5000人(13.8%)だ。
性別の未婚率は、男性34.2%、女性24.9%となっている。
前述の通り、結婚適齢期ともされる30代の未婚率は51.3%に達し、特にソウル在住の30代に限ると未婚率は62.8%で全国最高となった。ちなみに全国で最も低いのは、世宗(セジョン、34.4%)となっている。
ソウル在住の30代男性に限ってみると、未婚率は68.3%と7割に迫っており、女性(57.2%)よりも10ポイント以上も高いことが判明した。
韓国では最近、結婚や出産に対する考え方に変化が見え始めている。
低出産高齢社会委員会が10月14日、今年8月31日~9月7日に男女2592人を対象に実施した「結婚・出産・養育および政府低出生対策認識調査」によると、未婚の回答者の65.4%が「結婚を具体的に計画していたり、いつか結婚したいと考えたりしている」と答えた。これは3月に行われた調査(61.0%)に比べて、4.4ポイント上がった数字だ。
特に数字が上昇したのは「30代女性」で、3月の調査(48.4%)よりも11.6ポイント上がった60.0%が結婚の意思があると回答していた。また、そもそも結婚を肯定的にとらえる比率も、3月の調査(70.9%)から今回71.5%に上がっていた。この部分においては「25~29歳男性」が68.3%から75.4%と大きく数字を上げた。
結婚に対してポジティブな雰囲気が広がってきたのだ。
しかし現実では、30代の未婚率が5割を超えており、ソウルに限れば3人に2人が未婚という状態だ。
関連ニュースを受けて、韓国のオンライン上では「結婚しない賢い男がこれほどいるのか」「結婚せず子供を持たないことをなぜ否定的に見るのか」「一人のほうが楽。余計な感情の消耗もないし」「家庭裁判所の様々な判決が婚姻のリスクを高めているからな」といったコメントが見られた。
今後も未婚率は高まる一方なのだろうか。超少子化である韓国において、喫緊といえる社会問題だ。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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