韓国・釜山（プサン）で「共に民主党」のイ・ジェミョン代表の首を刃物で刺して殺害しようとした60代の男性が、1審に続き控訴審でも懲役15年を言い渡された。
11月27日、法曹界によると、釜山高等裁判所・刑事第2部（イ・ジェウク部長判事）は同日、男性キム氏（67）が殺人未遂および公職選挙法違反の容疑で起訴された控訴審判決公判で、検察と被告人の控訴をすべて棄却し、1審の懲役15年の判決を維持した。
1審で命じられた5年間の保護観察命令もそのまま維持された。
また、2審の裁判部はキム被告の犯行を手助けした容疑（殺人未遂幇助など）で起訴されたA氏（75）にも、1審の懲役1年6カ月、執行猶予3年の判決を維持した。
裁判部は「キム被告は刃物を数カ月にわたって鋭く研ぎ、改造し、殺害のために継続的に練習を行った」とし、「犯行後には犯行の正当性を主張する内容のメッセージを外部に知らせるため、共犯者に犯行動機を記した郵便物を送るよう依頼した」と指摘した。
また、「キム被告は『真剣に反省している』という点を主な情状酌量の理由として挙げ、控訴審に至っては反省文を提出し、被害者に謝罪の意を込めた手紙も送った」としつつも、「命を侵害する犯行は、対象が誰であろうと、理由が何であろうと、その行為自体が重大な犯罪だ。たとえ犯行が未遂に終わったとしても、厳しく処罰する必要がある」と非難した。
さらに「この事件の犯行は、被害者個人の命を奪おうとする行為であると同時に、自由で公正な選挙を妨害しようとする行為に該当し、その罪質が非常に重い」とし、「キム被告が反省の意を込めた手紙を送ったとはいえ、現在に至るまで被害者から許しを得ていないと見られる。これらの事情をすべて考慮すると、検察とキム被告の量刑が不当であるという主張はどちらも受け入れられない」と判断した。
キム被告は今年1月2日午前10時29分頃、加徳島（カドクト）新空港予定地が見える釜山・江西（カンソ）区の展望台を視察し、車両に向かっていたイ・ジェミョン代表の首を刃物で刺して殺害しようとした容疑を受けている。
調査によると、キム被告は犯行前に計5回にわたってイ代表の日程を追いかけ、犯行の機会をうかがっていたことが確認された。また、キム被告が刃物を事前に購入して改造し、使用法を練習するなど、犯行を綿密に計画していた状況も次々と明らかになった。
（記事提供＝時事ジャーナル）
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