かつて「1000万大都市」と呼ばれたソウルだが、行政安全部の住民登録統計によると、今年5月末基準のソウルの住民登録人口は949万6887人と集計された。
ソウルの住民登録人口は2010年末には1031万人に達したが、その後は減少の一途を辿っていて、2016年5月末には初めて1000万人を下回り、ついには950万人すらも割ってしまった。
また、近年ではソウルを囲んでいる京畿道(キョンギド)の新都市開発が進められていて、住民登録人口は5月末基準で1358万1496人で、ソウル市より408万5000人ほど多いことがわかった。
それでも主要企業はいまだに首都ソウルに集中しており、それに付随して人流はソウルのほうが圧倒的に多い。それだけに出勤にストレスを感じるサラリーマンが続出しているようだ。
9月1日、韓国の生活情報新聞社のひとつである「ピョルクシジャン」が職員794人を対象にアンケート調査を行った結果、大多数の人が現在居住中の地域と勤務地域が一致するが、京畿・仁川居住者の場合、27.4%が別地区にまで通っていることが明らかになった。さらに、そのうち94%はソウルに出勤している。
出退勤時に移動手段(複数回答)は主に、バス(46.1%)や地下鉄(46.0%)など公共交通機関を利用するという回答が最も多かった。
また、アンケート回答者の一日平均の通勤時間は「1時間29分」だというが、京畿道からソウルに通勤する人はそれより約1時間多い平均「2時間33分」もかかると集計された。
その結果、10人中8人は出退勤時にストレスを感じていると答えているが、なかでも京畿道や仁川(インチョン)から通っている人たちのストレス度が高かった。
こうした結果には「ソウルの住宅価格が高すぎる結果だ」「往復で4時間も使ってまで働くのはコストパフォーマンスが悪すぎる」など、ソウル周辺の住宅状況を嘆く声が相次いだ。
実際のところ、一日24時間のうち4時間を通勤に使うのはメンタル面でもキツいだろう。近年ではテレワークも充実してきているが…。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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