【獄中インタビュー】かつて“たまねぎ男”と呼ばれた韓国の元法務部長官「尹錫悦の罷免は100%だ。政権延長を防ぐべき」

2025年03月19日 政治 #時事ジャーナル
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かつて次々と疑惑が暴かれる様子から“たまねぎ男”と呼ばれた韓国の元法務部長官で、祖国革新党のチョ・グク前代表が「尹錫悦(ユン・ソンニョル)の罷免は100%だ。弾劾の却下や棄却という判断は法曹人の良心からして不可能」と強調した。

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チョ・グク前代表は、『時事ジャーナル』が祖国革新党を通じてソウル南部拘置所に送った質問に対し、3月17日に直筆の手紙で返答し、弾劾後の政局展望や各種懸案に関する見解を詳細に明らかにした。

チョ前代表は「内乱を擁護・幇助する勢力が政権延長のために結束している。再び警戒心を持たねばならない」と伝えた。

また、与党「国民の力」に対しては「党自体が極右化しており、釈放された尹錫悦も極右勢力に力を貸すだろう」と述べ、「歴史の深刻な後退であり、民主主義の危機だ」と指摘した。さらに、「早期大統領選で必ず彼らの政権延長を阻止しなければならない。彼らは尹錫悦の赦免・復権はもちろん、尹錫悦と同様の(戒厳を)選択する可能性もある」と主張した。

チョ前代表は、祖国革新党の次の役割を「政権交代の突破口」と定義。特に、大統領選の候補者選出方式として提案した「オープン・プライマリー(完全国民予備選)」について、「これまでの一本化方式では効果が薄い。極右既得権勢力が流布する『李在明(イ・ジェミョン)嫌悪』のアジェンダと戦うためにも、大統領選を1対1の構図にする必要がある」と、その必要性を説明した。

チョ・グク前代表
(写真=チョ・グク前代表Facebook)

―尹大統領の弾劾審判結果をどう予想するか。

尹錫悦の罷免は100%だ。弾劾審判を通じて、また捜査機関の捜査記録を通じて、尹錫悦には憲法を守る意志がなく、国民からの信任を裏切ったことが十分に確認された。弾劾を却下や棄却する判断は、法曹人の良心からして不可能だ。

―弾劾審判宣告後の政局はどうなると見ているか。

尹錫悦の罷免は、すなわち「大統領選」を意味する。12・3戒厳を擁護・幇助した勢力は権力延命のために手段を選ばないだろう。したがって、彼らに対抗する「内乱反対・憲政擁護勢力」との大きな戦いが避けられない。

12・3戒厳後、極右勢力が結集し、「国民の力」が彼らと手を組んでいる。単に極右勢力の発言力が強まっただけでなく、与党である「国民の力」そのものが極右化しているのだ。検察が即時抗告を放棄し釈放された尹錫悦も、この流れに力を貸すだろう。

これは歴史の深刻な後退であり、韓国民主主義の危機だ。

―早期大統領選の局面で、野党勢力はどのような役割を果たすべきか。

必ず早期大統領選で、内乱を擁護・幇助した極右勢力の政権延長を阻止しなければならない。彼らが成功すれば、尹錫悦が有罪判決を受けたとしても赦免・復権されるだろうし、国政運営が行き詰まれば、尹錫悦と同じ選択をする可能性がある。

しかし、賢明な国民は賢明な選択をするだろう。政権交代を果たした後、12・3戒厳を企画・実行した尹錫悦一派のほか、内乱を擁護・幇助した極右勢力にも政治的・法的責任を問う作業が必要だ。

―早期大統領選が実施される場合、祖国革新党は「3年は長すぎる」という方針を超えてどのような課題に取り組むべきか。

チョ・グク前代表から送られてきたインタビューの返答
(写真=時事ジャーナル)チョ・グク前代表から送られてきたインタビューの返答

弾劾後の大統領選で、祖国革新党は内乱勢力の「政権延長阻止」と「政権交代」に集中するだろう。「弾劾の突破口」に続き、「政権交代の突破口」となるべきだ。

その中で「検察改革」の必要性と緊急性を強調しなければならない。二度と「検察独裁政権」や「第二の尹錫悦」が登場することを防がなければならない。

また、祖国革新党の究極的な目標である「社会権先進国」のビジョンと政策を広く伝える。住居・健康・介護の問題を、国民が当然享受すべき「権利」とすることを強調する。多様な国民の声が国会に反映され、政治的分極化を克服するための「政治改革」の課題にも重点を置く。代表的な例として、交渉団体要件の緩和や決選投票制が挙げられる。

―野党勢力が結集する手段として「オープン・プライマリー」を強調しているが、これに期待する効果は何か。

従来の一本化方式では、国民の参加を最大化するのが難しく、単一化の効果も弱まる恐れがあるという懸念から「野党統一オープン・プライマリー」を提案した。

尹錫悦の罷免後、総力戦が繰り広げられるだろう。1%が重要だ。極右・守旧既得権勢力が流布する「李在明嫌悪」というキーワードと戦わなければならない。少数政党の積極的な参加はもちろん、最大野党である「共に民主党」の非主流派候補陣営の積極的な合流が必要だ。

―尹大統領の釈放によって「オープン・プライマリー」の議論が中断された。

尹錫悦の釈放によって、この議論が中断されてしまった。大統領選の候補者選出方法を検討する段階ではない。そこで、キム・ソンミン党代表代行を中心に、祖国革新党の議員や党職員は、罷免宣告が下るまで「三歩一拝」を続けている。

尹錫悦の罷免が確定すれば、議論が再開されることを望んでいる。大統領選を少数政党や非主流派も積極的に戦える「1対1構図」にするためだ。これは政権交代後の「連立政治・連立政府」形成の第一歩となる。もし「オープン・プライマリー」が受け入れられない場合、それに代わる「選挙連合」の方法を模索する必要がある。

―最後に、党と国民に伝えたいメッセージを。

尊敬する国民の皆さん、愛する党員同志の皆さん。皆さんの勇敢な行動のおかげで、内乱は阻止された。しかし、内乱を擁護・幇助する勢力は政権延長のために結束している。再び警戒心を持たなければならない。政権交代を果たし、「第7共和国」への扉を開こう。

(記事提供=時事ジャーナル)

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