「我が軍を軍政やクーデターに活用するとは想像もしたことがない」
「12.3不法非常戒厳」で弾劾された尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領が、4月14日に開かれた内乱首謀容疑の初裁判で自身の容疑を全面否定した。
尹前大統領は同日午前、ソウル中央地裁・刑事合議25部(裁判長チ・グィヨン)の審理で行われた初公判で、「すべての容疑を否定する」として冒頭陳述を始めた。
彼はパワーポイント資料を掲載し、検察の公訴事実を一つひとつ反論した。
尹前大統領は「我が軍を軍政やクーデターに活用するということは、想像もしたことがない」とし、「私が戒厳を宣布した理由は、自由民主主義というのを守るためのものだったが、そのような軍政とクーデター、長期政権のようなこと自体が、自由民主主義を崩壊させることだ」と主張した。
続けて、「もしこれが反国家勢力を除去することだとしても、それは一時的なことにすぎず、その後遺症や我が国の将来を見る時には到底それはできないことだ」とし、「戒厳とクーデターは違う」と話した。
尹前大統領は「戒厳事前謀議として、2024年春からこのような絵を描いていたということ(検察の公訴事実)自体がコメディのような話だ」とし、「私が執権延長、長期政権のための軍政実施を目標にすれば話になるが、非常戒厳措置に対して“全軍人が銃を持ち歩いても、絶対に実弾を支給せず、実武装していない状態で投入するが、民間人との衝突を絶対に避けろ”と指示した」と述べた。
尹前大統領は「過去のクーデターや軍政実施の事例を見ても、戒厳令から宣布したことはない。まずは軍隊を動員し、先制的に状況掌握をしてから戒厳を宣布する」とし、「ただ、私は戒厳を宣言した後に、実武装をしていない少数の兵力を移動させ、秩序維持に投入するようにそのように措置した」と強調した。
続けて、尹前大統領は「これが平和的対国民メッセージ戒厳であり、短期であれ長期であれ、軍政を実施しようとする戒厳でないということは、戒厳の進行結果を見る時にあまりにも自明だ」と主張した。
非常戒厳を宣布した理由については、「これまでいかなる非常措置というものを考えたことはないが、(昨年)11月27日、28日頃、(国会で)監査院長、中央地検長、検事らを弾劾発議しようとする動きを見て、これはかなり深刻だ、完全に行きつくところまで行ったと思った」と語った。
検察が内乱事前謀議と規定した事前会合については、「(控訴状に)3月末、4月初めに三清洞(サムチョンドン)の安家(アンガ)会合の話がある。これを内乱、謀議だと説明したが、当時は国防部長官、国家情報院長、防諜司令官、警護処長、そして私と出席していたが。もし内乱謀議だとすれば、国家情報院長が参加する必要がない」と反論した。
(記事提供=時事ジャーナル)
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