騒動が起きたのは今年5月。当時、大真(テジン)大学が学園祭に出演するアーティストのラインナップを発表すると、『江南スタイル』などで知られる歌手PSYもいたことで、学生間で注目が集まっていた。
しかし、そこにCIGNATUREも含まれていることがわかると、学生たちから「授業料がもったいない」として不満の声が上がった。PSYなどと比較して知名度が低いことから、「なぜそんなグループに予算を充てるのか」と疑問が寄せられたのだ。
これらの声を受け、大真大学の総学生会(学生自治会)はCIGNATURE出演の真実を明かした。その内容とは次の通りだ。
「CIGNATUREは企画会社のプロモーションとして、別途の渉外費用を必要とせずに渉外が進められた。我々はできる限り少ない費用で最大限の効果を出すことに集中し、結果的に予算で渉外費がかからないガールズグループというメリットから渉外を決定した」
つまり、実質“ノーギャラ”で招待できるということから、CIGNATUREの出演が決まったわけだ。
このことが明らかになると、ネット上では同情の声が殺到。さらには「アーティストが傷つくことは考えられなかったのか」「“渉外費がかからないガールズグループというメリット”なんて言うのか」「ひどすぎる」「大学のレベルが見える」「ノーギャラならせめて車代や食事代は用意してあげて」など、大学側に対する批判も挙がっていた。
2019年5月には、BIGBANGやBLACKPINKなどが所属する大手芸能事務所YGエンターテインメントのアーティストをめぐり、大学内での“ボイコット運動”が起きた。
というのも、当時漢陽(ハニャン)大学でYGエンタ所属のWINNERの学園祭出演が発表されると、総学生会向けに「YGエンタ歌手の出演取り消しを求めます」という声明書が校内コミュニティで掲載されたのだ。
また、明知(ミョンジ)大学でも同じくYGエンタ所属のiKONの出演と関連して、「YGを消費する行為は悪質な犯罪行為に対する同調として映されかねない」といった内容の紙新聞が張り出される事態も起きた。
当時はBIGBANGの元メンバー、V.Iを中心人物とする「バーニングサン事件」が発覚した直後で、芸能界はもちろん韓国全土が騒然としていた時期だった。前出の漢陽大学の校内コミュニティでは「我々の学費が犯罪の温床・YGに渡されることに反対する」と過激な主張もされていただけに、事件と無関係だった同事務所の他グループにも火花が飛ぶことになった。
なお、結果的にWINNERもiKONも出演が取り消されることはなく、予定通り公演を行っていた。
(文=サーチコリアニュース編集部H)