「ク・ハラ法」が国会法制司法委員会を通過した。KARAのク・ハラさんが亡くなって5年、彼女の実兄が立法を訴えてから4年半が経過しての結実だ。
27日、国会法制司法委員会は全体会議を開いて「ク・ハラ法」を議決。先立って与野党の法制司法委員の合意の下で法案制度小委員会を通過したのに続き、午後の全体会議で法案を上程および処理した。
「ク・ハラ法」とは、養育義務を怠った親に対して相続を制限する内容が盛り込まれた民法改正案だ。先立ってク・ハラさんの実兄ク・ホイン氏は、養育義務を果たさなかった両親の相続資格を制限できるよう、現行の民法に「直系尊属または直系卑属に対する保護・扶養義務を顕著に怠った者」を追加することを主な内容とする「ク・ハラ法」の立法を促した経緯がある。
きっかけとなったク・ハラさんは2019年11月24日に亡くなった。享年28歳。夕方ごろにソウルの自宅で遺体の状態で発見された。
警察の調査の結果、リビングのテーブルには直筆の短いメモが残されており、他殺ではないことが分かった。
スターの突然の悲報に大衆は悲しみを隠せなかった。しかし、故人の死亡後、突然実母が現れて相続争いを起こしたのだ。
実母はク・ハラさんが9歳だった頃、家を出て連絡が途絶えていた。そんな彼女が20年ぶりに弁護士を連れて葬儀場に現れ、故人の不動産売却代金の半分を要求したことで、ク・ホイン氏は養育の義務を果たさなかった実母を相手に相続財産分割審判請求訴訟を提起した。これに光州(クァンジュ)家庭裁判所は、養育した父親の寄与分を認めて相続金額を6:4と決めたのだ。
これに対してク・ホイン氏は、2020年3月の「ク・ハラ法」立法請願を推進。当時、法律代理人は公式立場を出し、「幼い頃、実母に捨てられて、一生、寂しさと懐かしさで苦痛を受けたハラさんのような悲劇が私たちの社会で再び発生しないよう、ハラの名前が私たちの社会をより普遍的な正義と人倫に符合するところに変えることができることを願う気持ち」と訴えていた。
しかし、国会通過の道は順調ではなかった。2020年5月に開かれた国会法制司法委員会では、「ク・ハラ法」に対して継続審査という決定を下した。ク・ホイン氏は当時、あるテレビ番組に出演し、「惨憺で苦々しくもあった」という心境を吐露した。それとともに、「あまりにも悔しいので、何度か死にたいと思った時もあった。この法によってこのような痛みを経験しないでほしいという気持ちで発議した」と願いを伝えた。
自動廃棄された「ク・ハラ法」は同年6月、21代国会で再発議され、翌年の国務会議まで通過したことで希望が灯った。その後、公務員に限定された「ク・ハラ法」が「公務員災害補償法」「公務員年金法」という名で施行されたが、民間レベルでの適用は依然として国会法制司法委員会に係留された状況だった。
だが、4年にわたる係留の末、「ク・ハラ法」は21代国会任期満了の終盤に初めて国会の敷居を越えることになった。国会法制司法委員会の全体会議を通過した「ク・ハラ法」は28日の本会議で議決。ク・ハラさんの5周忌を3カ月後に控えてもたらされた、貴重な贈り物だった。
長い間待った末に結んだ結実に、大衆も心を一つにして喜びを表わし、少しでも故人と遺族の悲しみを癒されるようにと願っている。
(記事提供=OSEN)
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