「東洋のハワイ」の異名で、韓国でも有数のリゾート地として知られる済州島(チェジュド)。コロナ禍も明け、観光客も増加傾向にある一方で、負の側面も表面化しているようだ。
2024年の出来事だけでも、ほぼ脂身で「脂身サムギョプサル」と揶揄された商品の販売、海の家でデリバリーチキンを食べることを拒否されたなど、トラブルが相次いでいる。
また、特に問題となっているのが、観光客の「ボッタクリ」だ。これが韓国国内でのイメージ悪化に拍車をかけている。
実際、最近も、あるユーチューバーが済州島のボッタクリ事情を検証しにいった結果が話題となった。5万ウォン(約5800円)で販売されていたアワビ、サザエ、ナマコなどのシーフードの盛り合わせを購入したのだが、量の少なさ、みすぼらしさが白日の下に晒され、物議を醸した。
こうしたボッタクリ被害は韓国国内でも広く浸透している。その結果、「済州島でボラれるくらいなら日本へ行こう」という流れができているというのだ。
この現象は数字にも表れている。韓国空港公社統計によると、今年1~4月の済州-金浦(キンポ)間の航空便数は6万1096便で、2022年の同期間の7万3111便と比較して16.4%(1万2015便)も減少したことがわかった。
こうした済州島のイメージ悪化に対して、韓国ネット民の間では「まだ行く人がいるのが不思議」「済州島の商品は半値だとしても高い」「済州島に行くなら日本に行く方が安いし楽しい」など、苦言を呈す声が散見された。
このような“負の側面”が明るみになった済州島は、イメージ回復を目標にした済州観光不便届出センターが7月15日に発足される。観光イメージ改善のための現状分析と戦略の策定、旅行客のクレーム対応、世論への対応策の準備などの役割を担うという。
「誰もが行きたい」と望む済州島が再起することに期待したい。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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