全世界中で空前のヒットを飛ばすNetflixドラマ『イカゲーム』。多額の借金を背負った456人が賞金を賭けて、「だるまさんが転んだ」に始まり、「型抜き」や「つなひき」など、子供時代に遊んだことがあるだろうゲームに挑戦していくもの。ゲームの敗者は死のペナルティーが与えられる極限状態の人間ドラマは、視聴者を夢中にさせた。
世界中に多くのファンを獲得した本作だが、表題にもあり、最後のゲームとして行われた「イカゲーム」自体の知名度は高くない。
韓国内でもMZ世代(20~30代)は、ドラマを見るまでこんな遊びがあったことを知らなかったというのがほとんどだ。
実際、「イカゲーム」は1970~1980年代に小学生の間で流行した遊びであり、作中でも表現されていたが、暴力性が高く、上着が破ける子や倒される過程で裂傷や脱臼などが相次ぐ過激さを持っている。その結果、韓国の地域ごとの教育委員会では全面禁止させる場所も続出し、自然と廃れていった歴史をもち、若者が知らなくても無理はない。
また、名称もドラマでは「イカゲーム」で統一されていたが、地域ごとにそれも異なった。
最も一般的に使われた「イカ」を基本に、地域によっては「イカ牛車」「イカピーナッツ」「イカ陸軍」「イカ砲」など、様々な名称がある。ちなみに、一部地域では日本語である「スルメ」とも呼ばれていて、日本発祥という説もある。
この説に対しては、ある大学教授が「日本に同様の遊びはない。日本の植民地時代の残滓として、名称だけが日本語で呼ばれたと推測される」と主張している。
ドラマのヒットに伴い、韓国の学校ではイカゲームに興じる小学生も多くなった。しかし、暴力性の高いゲームなのは事実であり、怪我やトラブルが発生すれば、ドラマのヒットにケチがつく結果になりえる。今や韓国経済にも多大な影響力をもつ『イカゲーム』ブランドが、下手なことで下がらなければいいが…。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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