性搾取物を制作・流布した、いわゆる「n番部屋」事件の主犯であるチョ・ジュビンが、別の未成年者に対する性暴行容疑の1審で懲役5年を言い渡された。
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2月6日、ソウル中央地裁・刑事31部(パク・ジュンソク部長判事)は、児童・青少年の性保護に関する法律違反などの容疑で起訴されたチョ・ジュビンに懲役5年を宣告した。
また、40時間の性暴力治療プログラムの履修と、児童・青少年・障害者保護施設でそれぞれ5年間の就業制限も命じた。
裁判部は「被害者は1年以上にわたり被害を受け、極度の精神的苦痛を受けた」としながら、「しかし、被告は現在まで被害者と交際関係にあったという理由で犯行を否認し、反省していないため、被害者が深刻な二次被害を受けている」と指摘した。
ただ、「被告は関連事件で懲役42年の判決を受けており、今回の事件を併せて判決する場合との均衡を考慮する必要がある」として、量刑の背景を説明した。
チョ・ジュビン側は、すでに関連事件で有罪判決を受けているなか、今回の事件で別途起訴されたことについて「検察の公訴権の乱用だ」と主張した。
しかし、裁判所は「関連事件は犯罪組織結成罪であり、本件は単独犯行で性質が異なる」として、チョ・ジュビンの主張を退けた。
裁判部はチョ・ジュビンの容疑のうち、2019年3月の被害者に対する容疑については、「証拠が不確実であり、被害者の記憶も正確ではない」として無罪を言い渡した。
先立って2019年、チョ・ジュビンは未成年者Aを性搾取し、性的暴行を加えた容疑で追加起訴された。これは、「n番部屋」事件よりも以前に発生した犯罪だ。
裁判過程で、チョ・ジュビンはわいせつ物制作の容疑は認めたものの、「当時Aとは恋人関係にあり、性行為は合意のもとで行われた」と主張した。
最終陳述で、チョ・ジュビンは「誓って被害者を暴行・脅迫・強姦しておらず、交際関係にあった」とし、「性的接触は相互同意のもとで行われたことを証明する証拠が多数あるにもかかわらず、捜査機関はそれを確認しながらも排除した」と主張した。
なお、チョ・ジュビンは2019年5月から2020年2月にかけて、児童・青少年を含む女性被害者数十人を脅迫して性搾取物を制作し、それをメッセンジャーアプリ「テレグラム」の“博士の部屋”で販売・流布した容疑(青少年性保護法違反・強制わいせつ・詐欺など)で、2021年10月に韓国最高裁から懲役42年を宣告され、服役中だ。
2024年2月には「n番部屋」の共犯である「ブッタ」というハンドルネームを使用していたカン・フンと共に未成年者強制わいせつ容疑で追加起訴され、最高裁で懲役4カ月が追加された。
(記事提供=時事ジャーナル)
■女性を脅迫してわいせつ映像を制作し販売…懲役42年の「n番部屋」チョ・ジュビン
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