闇バイトに引き寄せられ“使い捨て”にされる若者たち、韓国でも近年急増中

2025年07月07日 社会
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「高収入アルバイト」という誘い文句に引き寄せられ、詐欺の“弾よけ”として利用される若者たちが韓国で増えている。

「ヤミバイト」「タチンボ」…韓国で存在感示す日本語

韓国・慶南(キョンナム)警察庁によると、過去3年間の詐欺犯罪の発生件数は、2023年が2万1714件、2024年が2万3406件、そして今年は6月時点ですでに1万2237件に上っている。

このうち、ネット詐欺の割合は年々増加しており、2023年は全体の53.8%(1万1682件)、2024年には66%(1万6108件)、2025年6月末時点では70.4%(8615件)に達している。いわゆる“闇バイト”の一種だ。

高額バイト広告
SNSで表示された高額バイト広告

ネット詐欺のなかでも最も多いのは「物品詐欺型」で、昨年のネット詐欺のうち51%にあたる8215件がこのタイプだった。最近では、YouTubeやSNSを活用し、「仮想通貨」や「未上場株」への投資で高収益が得られると偽り、資金を騙し取るケースも頻発している。

これらの詐欺で検挙される容疑者の大半は、被害者から現金を受け取り、詐欺グループの主犯に渡す「受け子」「運び屋」など、いわゆる末端の実行役たちだ。バイト情報サイトやSNSで「高額アルバイト」という言葉に引かれ、犯罪であることを知りながらも加担した若者が多数を占めているという。詐欺グループの上層部は、こうした若者たちを使って手を汚さずに犯行を行い、摘発されると“尻尾切り”のように責任を押し付けて逃げる構図が指摘されている。

なお、2021年に『警察学研究』が発表した「ボイスフィッシングの運び屋に関する研究」によると、235人の容疑者のうち166人(70.6%)が求人サイトを通じて犯行に加担していた。202人(86.0%)は無職で、19~29歳の若者が164人(69.8%)を占めていた。

若者がこうした犯罪に手を染める理由は、やはり金だ。“高収入バイト”という甘言に誘われ、SNSやネット上で仕事を探す感覚で自ら関わっていく。特別な資格も必要なく、即時の報酬が得られるという点も、安定した収入のない若者にとっては強い誘惑となる。

しかし、最終的に警察に摘発されるのは、こうした下層の実行役たちが大半だ。主犯や幹部クラスは海外に拠点を置きながら、金の引き出しや資金洗浄といったリスクの高い工程を、若者ら“使い捨て”の実行役に任せている。

こうした犯罪に加担するということは、厳しい処罰を受けるだけでなく、犯罪組織の構造そのものに巻き込まれる危険性も高い。犯罪の仕組みに対する理解を深める教育や、予防策の強化が急務だという指摘が出ている。

闇バイトイメージ
イメージ(画像=PhotoAC)

(記事提供=OSEN)

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