尹錫悦(ユン・ソギョル)前大統領と妻の金建希(キム・ゴンヒ)氏が、それぞれ拘置所で秋夕(チュソク/韓国の中秋節)を迎える。
尹前大統領は内乱罪で起訴されており、金氏には旧統一教会(世界平和家庭連合)との癒着疑惑が取り沙汰されている。
10月6日、現地法曹界によると、尹前大統領はソウル拘置所で、金氏はソウル南部拘置所で秋夕の連休を過ごす。尹前大統領が拘置所で名節を迎えるのは、今年の旧正月に続き2度目となる。
矯正当局は今回の秋夕連休に収監者へ特別食を提供せず、通常の拘置所メニューをそのまま出すと明らかにした。
尹前大統領が収監されているソウル拘置所では、秋夕当日の朝にミニチーズパン、ゆで卵、ミックスナッツ、豆乳が提供された。昼食は油揚げ入りうどんスープ、豚カルビの煮込み、唐辛子漬け、白菜キムチ。夕食は牛肉大根スープ、サンマのキムチ煮、生海苔と薬味、発酵乳などが出された。
一方、金氏が収容されているソウル南部拘置所の秋夕当日メニューは、朝食が豆腐キムチスープ、五福漬けのチヂミ、海苔フレーク、チョンガクキムチ。昼食はチョングクチャン、目玉焼き、ビビンナムル、大根の和え物。夕食は牛肉の辛味スープ、チャプチェ、大根の味噌煮、白菜キムチだった。
矯正当局は例年、名節に特別食を提供してきた。これは「刑の執行及び収容者の処遇に関する法律施行令」第29条に基づくもので、国慶日やそれに準ずる日に特別な食事を支給できると規定されている。しかし今年の旧正月からは予算問題により特別食の提供を中止しており、今後は予算が確保されれば再開する方針だ。
ただし、特別食はないものの寄贈物は配布された。ソウル拘置所では10月2日に白雪餅(ペッソルギ)が配られ、ソウル南部拘置所ではリンゴとバナナ、白雪餅がそれぞれ1人1個ずつ支給された。3日にはソウル拘置所で味付け甘栗が1袋、ソウル南部拘置所ではコーヒー飲料と焼きドーナツが1個ずつ提供された。
また、連休期間中は弁護士との接見もできない。週末と祝日は弁護士接見が不可能だからだ。ただし、連休前の4日には家族と会える一般接見の時間が設けられた。
拘置所では連休期間中の3日から9日まで、午前9時15分から午後9時までKBS1、MBC、SBS、EBS1の4つの地上波チャンネルの生放送が放映される。
連休を前に金氏は弁護団を通じ、支持者に秋夕の挨拶を伝えた。代理人の兪貞和(ユ・ジョンファ)弁護士は3日、「2日の接見時に金氏が述べた言葉を伝える」として、以下のようなメッセージを公開した。
「いつも応援してくださり感謝している。皆さんの手紙と声援がなければ、この長い暗いトンネルを耐えることはできなかったと思う。どうか幸せな秋夕を過ごしてください。皆さんのために私もいつも祈っています」
なお、尹前大統領からは特別な秋夕の挨拶はなかった。
(記事提供=時事ジャーナル)
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