ユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領に対する国会弾劾訴追案の票決に参加しなかった与党「国民の力」の親ハン・ドンフン派の議員たちが、12月14日の弾劾票決に参加する意向を相次いで表明し、与党内の動きに変化が見られている。
12月10日、キム・サンウク、チョ・ギョンテ、ペ・ヒョンジンなど、親ハン・ドンフン派の議員たちが次々と弾劾票決への参加の可能性を示唆した。
去る12月7日の票決に参加した与党議員は3人だけで、その1人であるキム・サンウク議員は記者会見を開き、「保守の価値基準である憲政秩序および自由民主主義を守る精神に基づき、また深く謝罪する気持ちで、反憲法的かつ反民主的な非常戒厳を計画した大統領に対する次回弾劾票決に賛成する」と述べた。
キム議員は12月7日の票決時には遅れて参加し、「党論に従い弾劾案には反対票を投じた」と明らかにしていた。
親ハン・ドンフン派の中堅議員であるチョ・ギョンテ議員は「ユン大統領は遅くとも第2回弾劾訴追案が票決される土曜日の午前中までに即時辞任すべきだ」とし、「辞任しない場合、国民の力の議員全員が第2回弾劾案に参加し、自由投票に委ねるべきだ」との立場を示した。
続いてペ・ヒョンジン議員もSNSに「今週の票決に参加する」と短く投稿した。
12月14日の弾劾票決への参加および賛成意向が相次ぐなか、今週にも弾劾案が国会を通過する可能性が高まっている。
世論の圧力などを背景に、「国民の力」内でユン大統領の弾劾賛成を悩む議員が少なくないと伝えられているためだ。この流れが強まれば、多くの議員が党論に反して14日の票決に参加する可能性もある。
前回の票決では、参加人数が議決定足数である「200人」に達せず、投票不成立で弾劾案が廃案となった。しかし、既存の投票参加者(野党192人、与党3人)に加え、与党議員5人が投票に参加すれば、開票が行われる見込みだ。
もっとも与党議員の中には票決に参加しても、反対票を投じる議員がいる可能性も否定できない。
なお、野党はユン大統領の弾劾案を12月12日の本会議で報告し、14日の本会議で票決する計画を立てている。弾劾案は本会議報告の24時間以降、72時間以内にのみ票決が可能だ。
(記事提供=時事ジャーナル)
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