韓国のお盆ともいえる秋夕(チュソク、旧暦8月15日)。韓国内でも「旧正月(ソルナル)」と合わせて2大名節に数えられる国民的行事だ。
これら2大名節は、当日を含めて前後3日間が祝日となる。
そんな国民的な祝日だが、当然のようにトラブルも無縁ではいられない。
なかでも近年では連休に合わせて、スミッシング(Smishing)が横行しているようだ。スミッシングとは、「SMS phishing(SMSとフィッシング)」の混成語であり、巧妙なショートメッセージ(SMS)を使い、標的になった受信者がURLリンクをクリックするよう仕向け、個人情報を送信させたり、スマートフォンに悪質なプログラムをダウンロードさせるフィッシングの一種だ。
秋夕にはギフト配達が増えるため、宅配便業者を偽装した詐欺が急増しているのだ。
韓国警察によると、最近3年間のスミッシング詐欺届出と遮断件数は合計151万7705件で、このうち42.2%の63万9809件が大きな祝日がある1月、2月、9月に発生していることが明らかになっている。
ちなみに前述した通り、スミッシング詐欺の大半である94.7%は、宅配便業者タイプだという。
この事態に韓国内では「罰則を高めたほうがいい。被害者が多いのに温すぎる」「お年寄りは騙されるだろうな」「いったい政府は何をしているんだ」など、被害の多さを嘆く声が散見した。
なお韓国政府としても秋夕期間中は関係省庁と協力して24時間安全対応体系を設け、サイバー犯罪取り締まりを重点的に実施するとしている。ただ、どれほどの効果があるだろうか。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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