ロシアに派遣された北朝鮮兵、1万2000人のうち“最大半数”が死傷者に…アメリカの安全保障専門家が分析

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ロシアに派遣された北朝鮮兵の死傷者数が、全派遣兵力の最大50%に達する可能性があるというアメリカの安全保障専門家の分析が示された。

【注目】なぜ北朝鮮はロシアに派兵したのか

アメリカのシンクタンク「戦略国際問題研究所(CSIS)」の国際安全保障プログラム責任者であるセス・ジョーンズ(Seth G. Jones)氏は2月4日(現地時間)、CSIS主催のオンライン討論で「正確な数は不明だが、北朝鮮兵の死傷者数は全体の3分の1から、多い場合は50%に達すると推定され、戦死者は1000人程度と見られる」と述べた。

さらに「これは1万1000~1万2000人規模の(北朝鮮派遣)軍としては、非常に驚くべき死傷者数だ」と語った。

ジョーンズ氏は、ロシアがウクライナに占領されたクルスク地域を奪還するため、多くの死傷者を伴う「消耗戦」を展開していると指摘した。その上で「プーチン大統領にとって、この戦いによる政治的コストは大きくない」とし、「なぜなら通常戦力の大半はシベリアや中央アジア、さらには刑務所出身者で構成されており、モスクワなどのエリート家庭の子弟ではないからだ」と皮肉った。

北朝鮮兵の尋問映像
(画像=ゼレンスキー大統領X)北朝鮮兵の尋問映像

彼は「これがロシアが北朝鮮兵を活用してきた方式だ」とし、「彼らはごくわずかな食料と水しか持たず、防寒用品もほとんどないが、相当量の弾薬を備えている」と説明した。また、「ウクライナ軍と話すと、戦場に配置された北朝鮮兵は死を覚悟した激しい戦闘員だが、組織的ではなく、指揮系統やロシア軍との連携も明らかに弱い」と付け加えた。

トランプ政権の北朝鮮兵派遣問題への対応については、「トランプ大統領や高官がこの問題について何の発言もしていないため、状況は不透明だ」と述べたうえで、「ロシア、北朝鮮、イラン、ハマス、シリアのアサド政権などの間にはいくつかの亀裂が見られ、こうした弱点に注目すべきだ」と強調した。

ジョーンズ氏は最後に「北朝鮮兵がなぜ前線から部隊を撤収させたのかは不明で、死傷者が多いためなのか、それとも死傷者数が多いと報じられたことによるものなのかはわからない」と述べ、「現在、すべての人が北朝鮮兵が戦っているだけでなく、極度の苦痛を受けていることも認識している」と締めくくった。

(記事提供=時事ジャーナル)

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