韓国で慰安婦像に口づけをするなど奇行を繰り返し、批判を集めたアメリカ人ユーチューバーが裁判に遅刻した。
3月7日、ソウル西部地裁・刑事1単独(パク・ジウォン部長判事)は、業務妨害などの容疑で起訴されたジョニー・ソマリの初公判を開いた。
もともと午前10時10分から行われる予定だったが、ソマリが腹痛を理由に遅刻し、1時間遅れの11時10分頃になってようやく裁判が始まった。
ソマリは白いスーツに、「MAGA (Make America Great Again、アメリカを再び偉大に)」の文字が書かれた赤い帽子をかぶって出廷。裁判部が生年月日や住所を確認する「人定質問」を進める間、彼はズボンのポケットに手を突っ込んだまま答えるなど、ふざけた態度を見せた。
検察によると、ソマリは2024年10月、ソウル麻浦(マポ)区のコンビニで大音量で音楽を流し、カップラーメンのスープをテーブルにこぼすなどして業務を妨害した容疑が持たれている。
また、同じ月、麻浦区の路上で悪臭のする魚が入った袋を持ち、多くの通行人に声をかけ不快感を与えたほか、バスや地下鉄内で音楽を大音量で流しながら踊り、騒ぎを起こしたとされる。
ソマリの弁護人は「(供述された)3件について(容疑を)認める」と述べた。
裁判後、MAGAの帽子をかぶった理由を問われたソマリは「私がアメリカ市民だからだ。そして韓国はアメリカの属国(vassal state)だ」と語った。
彼は昨年9月に韓国入りすると、YouTubeの生配信中に慰安婦像にキスをするなどの奇行で大きな話題となった。
自身のYouTubeアカウントが閉鎖されると、別のアカウントで「安倍晋三、俺は君のために韓国人を打ち負かした(Shinzo Abe! I Defeated The Koreans For You)」などと投稿して物議をかもしたこともある。
その結果、ソマリは多くの韓国ユーチューバーの「追跡対象」となり、同年10月24日、27日、31日の計3回にわたり暴行を受けた。
11月に入って、ジョニー・ソマリはソウル道峰(トボン)区の慰安婦像の前で撮った動画を通じて「アメリカ視聴者を楽しませるためにしたことだったが、慰安婦や平和の少女像についてよく知らなかった。韓国人たちの反応を見て、本当に彼らを傷つけたことを知った」と述べ、「韓国のすべての方に自分がしたことに対して謝罪したい」と頭を下げた。
しかし、この謝罪も誠意に欠けるものとみなされ、韓国国内では批判の声が収まっていない。警察は11月6日に彼を業務妨害の容疑で検察に不拘束送致した。
初公判に遅刻するなど、眉をひそめさせる行動を続けたソマリに対して、韓国のオンライン上では「まだ本当の意味で制裁を受けていないようだ」「外国人の犯罪が増えている。厳罰を求める」「逮捕してほしい」「厳しく処罰すべきだ」といった反応が寄せられた。
ソマリの次回の公判は4月9日に開かれる。ソマリの一連の行動に対する韓国社会の反発は強く、今後の裁判の行方にも注目が集まる
(文=サーチコリアニュース編集部O)
■【画像】「いつか日本が韓国に謝ることを望む」ジョニー・ソマリが謝罪も批判殺到
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