社会人野球のトヨタ自動車出身の金子は2004年にオリックスに入団。2006年に一軍初登板を果たすと、17シーズン通算で387試合2025.2イニングを投げ、130勝94敗5セーブ、防御率3.08、1721奪三振を記録した。
2018年までの13シーズンでオリックスに在籍し、全盛期を過ごした金子。二桁勝利も7シーズンで記録した。2014年には191イニング16勝5敗、防御率1.98、199奪三振を記録し、同年の最多勝と防御率1位に上がると、日本最高の投手に与えられる沢村賞の栄光も抱いた。オリックス史上初の快挙だった。
150キロの剛速球に最大8球種を投げるなど、八色鳥のようなピッチングで日本プロ野球の舞台を平定した。しかし、オリックス時代の終わり頃から2019年の日本ハム移籍以降は下り坂をたどった。
今季終了後、金子は当初、日本ハムからのコーチ就任の提案を断り、現役続行を狙っていた。ただ、ついに現実を受け入れた。
金子は韓国人選手との縁も深かった。2011年にはパク・チャンホとイ・スンヨプ、2012~2013年にはイ・デホと同じ釜の飯を食べた。
イ・デホは金子と2年間オリックスでともに過ごした後、2014年に福岡ソフトバンクホークスへと移籍した。
そして、初の古巣対決で金子に屈辱を受けた。2014年4月12日に行われたオリックス対ソフトバンクで、イ・デホは金子との元同僚対決で4打席連続三振を喫した。イ・デホのキャリアでも過去に類を見ないような屈辱だった。
イ・デホは元々、三振とは程遠いような打者だ。コンタクト能力が優れているので、空振りを見る機会がそう多くない。どうにかしてインプレーの打球を作り出し、チームに結果をもたらしてきた。
韓国KBOリーグ通算で三振の割合は12.6%に過ぎない。シーズン最多三振数も2017年の84個だ。投手の立場ではイ・デホを三振に抑えることは難しいだろう。しかし、そんな相手に1試合で4回も三振させたのが金子だった。
そもそも、イ・デホは日本進出以前までKBOリーグで1人の投手に4打席連続三振はおろか、1試合4三振を喫した試合すらなかった。
KBOでの1試合4三振はたった一度だけ、2021年6月23日のNCダイノス戦で記録した。当時はドリュー・ルチンスキーに3打席連続三振を喫すると、ソ・イヒョンに4度目の三振を喫していた。
(記事提供=OSEN)