「舵が効かなかった」とウソの供述も…267人乗せた韓国旅客船の座礁事故、原因は“携帯ながら見”だった

2025年11月20日 社会 #時事ジャーナル
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韓国南西部の全羅南道新安郡(チョルラナムド・シナングン)付近にある無人島で、2万6000トン規模の大型旅客船が座礁した事故と関連し、当時の運航責任者が携帯電話を見ていて方向転換のタイミングを逃した過失が明らかになった。

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11月20日、木浦(モクポ)海洋警察署によると、海洋警察は前日の19日に座礁事故が発生した「クイーンジェヌビアⅡ」の船員など運航責任者を対象に行った調査で、運航過程での過失があった事実を確認した。

海洋警察は、事故直前に方向変更(変針)をできなかった理由について、「携帯電話を見ていて自動航法装置に切り替えたためとみられる」という船員の供述を確保した。

当該の船員は、最初の供述では「変針が遅れた。舵が作動しなかった」と主張していた。しかし、乗客全員が救助された直後に実施された1次の目視鑑識が終わった後、海洋警察が追及すると供述を翻したのだ。

海洋警察はこの船員の供述をもとに携帯電話を押収し、デジタルフォレンジックを依頼した。事故直前に船員が携帯電話で何をしていたのか、事故にどれほど大きな影響を与えたのかなどを調査するためである。

事故海域は長山島(チャンサンド)と足島(チョクド)など、複数の無人島の間の狭い水路だった。小さな岩礁島や暗礁などが多数分布しており、大型旅客船が運航する際には自動航法システムではなく手動で航行しなければならない。

海洋警察は、船員が手動で航行しなければならない区間で、携帯電話を見るために自動航法システムで運航し、航路を外れて事故を起こしたものとみている。

船体の方向を変える変針が予想より早まり、旅客船が当初の航路から次第に大きく外れる方向へと進んだ挙句、暗礁と無人島に相次いで衝突して座礁したという分析だ。

事故当時、船長は一時的に操舵室を離れていたと伝えられている。船員らの運航怠慢の過失が明らかになっただけに、関係者は立件される見通しだ。

写真はイメージ
(写真=サーチコリアニュース編集部)

クイーンジェヌビアⅡは19日午後4時45分ごろに済州(チェジュ)を出発し、乗客246人と乗員21人など計267人を乗せて木浦へ向かっていた。ただ、同日午後8時16分ごろ、全羅南道新安郡の長山島付近の無人島である足島の上に船首が乗り上げる形で座礁した。

座礁の衝撃で痛みを訴えた乗客27人は病院に搬送され治療を受けており、重傷ではないと知られている。現在は大部分が退院し、4人が入院している。

残りの乗客たちはこの日午前、旅客船内の車両と貨物を引き取り、多くが帰宅した。

海洋警察は今後、木浦海洋安全審判院、木浦海洋水産庁などとともに事故船舶の調査・鑑識を行う予定だ。

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