韓国で21人の死傷者を出した富川(プチョン)第一市場トラック事故と関連して、トラックを運転した60代男性が事故当時に「ブレーキペダル」ではなく「アクセルペダル」を踏んでいたことがわかった。
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11月14日、京畿道富川市(キョンギド・プチョンシ)の梧亭(オジョン)警察署は、交通事故処理特例法上の致死傷の疑いを受けている60代運転手A氏のトラック内ペダルブラックボックス映像を確保したと明らかにした。
ペダルブラックボックスは、運転席下部空間内のアクセルペダルとブレーキペダルを撮影する装置で、A氏は交通事故が発生した場合、事故原因を明確にするために、自らこれを購入しトラック内に設置したものと知られている。
警察が確保した当該のペダルブラックボックスには、事故当時A氏がブレーキではなくアクセルペダルを踏む姿が捉えられた。音声も一緒に録音されていたが、当時の機械音などの騒音によりA氏の声は聞き取れない状態であると把握された。
また警察は、事故現場の防犯カメラ(CCTV)を通じて、事故を起こしたトラックのブレーキランプが点灯していなかった事実も確認した。急制動時に道路に残るスキッドマーク(タイヤ痕)も確認されなかった。
韓国では11月13日午前10時45分頃、京畿道富川市梧亭区遠宗洞(ウォンジョンドン)の第一市場では、A氏が運転していた1tトラックが暴走し、2人が死亡、19人が重軽傷を負った。
A氏が運転した1tトラックは事故直前、市場内で約20mほどバックした後、突如前進して132mを疾走し市場の屋台や被害者たちに衝突したことが調査でわかった。
A氏は警察の調査で、事故当時アクセルペダルを踏んだ事実を認めた。A氏は普段、脳血管疾患である「モヤモヤ病」を患っているとしたが、同疾患と今回の事故は関連性がないという立場を示している。
警察は道路交通公団と国立科学捜査研究院に事故トラックのEDR(事故記録装置)分析などを依頼し、正確な事故原因を究明する計画だ。
仁川(インチョン)地検・富川支庁はA氏に対する拘束令状を請求しており、早ければ15日に仁川地裁・富川支院でA氏に対する拘束前被疑者審問(令状実質審査)が行われる予定だ。
当初、事件を担当した富川梧亭警察署は、「大規模交通事故」の内部分類基準である死亡3人または負傷20人以上により、上級機関である京畿南部警察庁に事件を移管した。
京畿南部警察庁交通調査課はA氏のトラック突進事故を引き継ぎ、捜査を続ける予定だ。
警察関係者は「類似の事例が発生しないよう、商人会や自治体と協議し、管轄地域の伝統市場138カ所の歩行者安全改善対策を用意する」と述べた。
(記事提供=時事ジャーナル)
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