韓国の教師の過半数が「人権が保障されていない」と感じている…苦労の要因は?【アンケート調査】

2022年05月20日 社会 #アンケート
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学校の先生のやることは授業を教えるだけではない。学生の進路指導や風紀違反の取り締まりなど多岐にわたり、その苦労は計り知れない。

お隣・韓国では、そんな先生たちを対象にした興味深いアンケート調査が行われた。

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5月16日、韓国の全国教職員労働組合は「教員人権意識実態調査」の結果を発表。この調査は、4月28日から5月11日まで慶尚北道地域の幼稚園、小学校、中学校、高校の教師2万人余りを対象に実施された。回答者は2020人だ。

調査結果によると、教師が授業以外に学校で最も多く実施する生活指導は、なんと76.2%に上る1539人が「タバコ指導」だと答えた。学生の喫煙問題は、韓国で大きな問題となっているようだ。

また、学校内での携帯電話所持については、どこも頭を悩ませているようで、Netflixで世界的なヒットを飛ばしたドラマ『いま、私たちの学校は』のワンシーンのように、始業チャイムと同時に、携帯を集めることが一般的なようだ。この携帯の一時的な回収については、人権侵害との声もあるのだが、同調査では83.9%が「人権侵害ではない」と答えている。

(写真=写真ac)

教師の苦労がしのばれる一方で、教師らは「教師の人権が十分に保障されているか」という質問に、52.1%が「保障されていない」と答えた。教師に対する人権侵害の対象者としては、やはり「保護者」(39.7%)と「学生」(37.5%)がメインだった。

また、人権侵害事例は、保護者からは「暴言」が、学生からは「授業妨害」が最も多かった。

これには韓国内でも「やりすぎはよくないけど、教師の立場が弱すぎるのも問題」「大変な職種であることは間違いない」など、同情の声も上がっている。

学生にとって、親以外で最も近しい大人が学校の先生だ。人生の先達として模範を示さなければならないのはわかるが、あまり根をつめすぎないでほしいものだ。

(文=サーチコリアニュース編集部)

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