「ドラッグストアではない」韓国で爆発的に増加している「キオスク」とは?

2021年11月13日 経済
このエントリーをはてなブックマークに追加

新型コロナウイルスの流行によって、窮地に追い込まれた飲食産業だが、一方で無人販売店は売り上げを伸ばしたという。

特に、全国展開するギョーザ専門店「餃子の雪松」(東京都)は、国内でコロナ感染者が初確認された昨年1月以降、支店数を19店から3桁以上へと急拡大させた。

【関連】“ワケあり商品”を売るB級市場が活況!! 格安をめぐる韓国経済の光と影

こうした無人販売所や無人機の普及は、お隣・韓国はより一層だ。韓国でコロナ禍により一気に広まったのが「Kiosk(キオスク)」だ。もちろん、日本にもある大手ドラッグストアのことではない。

韓国における「キオスク」とは、無人端末を指し、数年前からファストフード店を中心にキオスクが導入されるようになり、はコロナ禍によって爆発的に増加した。

写真=韓国マクドナルド

科学技術情報通信部が「(韓国)国内キオスク運営台数推定値」資料によると、食堂、映画館など民間に設置されたキオスクは1年6ヶ月の間に、およそ3倍に増加した。

具体的にはコロナ禍前の2019年末には民間でのキオスク設置数は8587台だったが、2021年には2万6574台にまで増加したのだ。特に、飲食店関連のキオスクは同期間、5479台から2万1335台で4倍ほど急増した。

その結果、無人店舗による営業にシフトチェンジする経営者も増えている。

先月、求人情報プラットフォーム「ジョブコリア」と「アルバモン」が自営業者195人を対象に行ったアンケート調査によると、回答者の66.7%が「無人店舗を始めるか悩んでいる」と答えた。

こうした「キオスク」による無人店舗ブームの最大の理由は人件費だ。近年、最低賃金が大きく上がり、無人店舗の人気はますます高まっている。人件費負担なく24時間運営を選択できるからだ。

コロナ禍の影響で、非接触の接客が求められる機運にも恵まれた。

こうして、爆発的に増加する「キオスク」だが、問題もある。それが、タッチパネル操作に慣れない高齢への対応や、雇用の減少だ。

ただでさえ、未曾有の就職難に嘆く韓国だけに、無人店舗が増えていくのが、果たしてプラスにだけ働くのだろうか……。

文=サーチコリアニュース編集部

 

前へ

1 / 1

次へ

RELATION関連記事

デイリーランキングRANKING

世論調査Public Opinion

注目リサーチFeatured Research