顧客からの暴言やパワハラを受けた会社員の6割が何も言わずに耐えていることがわかった。お隣・韓国の現実だ。
社団法人「職場パワハラ119」が10月20日、満19歳以上の会社員1000人を対象に9月2~10日に行ったアンケート調査の結果を発表した。
それによると、回答者の16.0%が顧客からのパワハラを受けたことがあると答えた。しかし被害者ともいえるその160人のうち、61.9%は「耐えたり知らないふりをしたりした」という。会社を辞めたという回答者も25.6%いた。
一方で「会社に対策を要請した」という回答者は26.3%にとどまった。
調査対象全体に対しての質問で、「顧客からの嫌がらせが深刻だと思うか」には77.9%が「深刻だ」と答えた。また、中央および地方の公的機関では「深刻だ」と答えた割合が85.7%に達した。
調査対象者の過半数は、第三者からの暴言に対して会社が十分に保護してくれていないと感じている。特に非組合員(54.6%)は、組合員(45.6%)よりも、顧客からのパワハラに対して会社の「防御策」が不十分だと答えた。
アンケート調査結果を発表した「職場パワハラ119」は、「2018年10月18日に第三者からの暴言などから労働者を守るための“感情労働者保護法”が施行されたが、依然として多くの会社員が顧客からのパワハラに苦しんでいる」と述べた。
感情労働者保護法とは、産業安全保健法第41条(顧客の暴言などによる健康障害予防措置など)のことだ。そこには「事業主は、業務に関連して顧客などの第三者からの暴言等によって労働者に健康障害が発生したり、発生する顕著な恐れがあったりする場合には、業務の一時中断または転換など大統領令で定める必要な措置を取らなければならない」と明記されている。
しかし職場パワハラ119は、「ほとんどの企業はマニュアルに簡単な顧客対応のコメントを追加するなど、形式的な対応をしているに過ぎず、実効性がない」と指摘した。そして「問題状況の予防、発生、事後措置の3段階において、この法律がきちんと実施されているかどうか、当局による管理・監督が必要だ」と求めた。
6割以上の人が顧客からのパワハラに耐えているという現実について、オンライン上では「激怒して悪口を言いながら人を貶める人間には処罰が必要なのでは」「人に傷つけられたという人は多いが、人を傷つけたという人はいない」「パワハラをされた人が他の所に行ってパワハラをするケースが多い」といった声が上がった。
厳しい現実を改善するためには、企業の対応強化と法的な取り組みの徹底が急務だ。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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