韓国でも有数のリゾート地として知られる済州島。大自然に囲まれた雄大な風景は、国内外問わず多くの人に支持されてきた。
済州島観光協会によると、2024年に済州島を訪問した観光客数は1378万3911人(暫定)と集計された。これによって、2022年(1388万9502人)、2023年(1337万529人)に続き、3年連続で1300万人を超えた。
一方で、済州島を訪れた観光客は、86%が国内の旅行者だが、2023年の1268万1999人より6.4%減少し、1187万6303人にとどまった。
減った国内旅行者の空白は、外国人観光客が埋めている。前年(70万7502人)よりも169.6%も増加した190万7608人が昨年済州島を訪れている。
ただ、外国人観光客が増えるのはいいことばかりではない。治安の悪化や観光客目当ての物価上昇は、自国の旅行者にとって受け入れがたい問題となっているようだ。
実際に、韓国人観光客の間では「済州島に行くお金があるなら日本に行く」という言葉が広がっているとのこと。旅行リサーチ専門機関コンシューマインサイトが昨年7月にアンケート調査を行い、「済州島に行くなら日本に行く」という言葉について尋ねたのだが、回答者の70%が共感を示したそうだ。
こうした結果に韓国内では「済州島は中国人が多すぎるのが嫌」「いずれ済州島は中国のものとか言い出しかねない」など、不満を吐露する人も多い。
韓国が誇る最高のバカンス地である済州島。しかし、外国人観光客の増加が本国の人々の足を遠ざける要因となっているのは、なんとも皮肉な結果だ。
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