「日本と同レベルの核潜在力を持つべき。不公平だ」と韓国ソウル市長、トランプ大統領との“良い取引”を強調

2025年03月11日 国際
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オ・セフンソウル市長が、ドナルド・トランプ米政権との対米外交や安全保障交渉と関連し、「与えるべきものは与え、受け取るべきものは受け取る『グッド・ディール(良い取引)』をしよう」と述べた。

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オ・セフン市長は3月11日、国会で開かれた「国会ムグンファフォーラム」の「核潜在力確保のための安保協力戦略討論会」で基調講演を行い、「核心的な国家安保能力に関わる事項は譲歩できないが、それ以外の対米投資や関税、防衛費については分担するという実利的で取引的な交渉が必要だ」と提案した。

彼は「防衛費分担金については昨年10月、韓米間で約1兆5000億ウォン(約1514億円)と協議したが、トランプ政権下では1兆5000億ウォンから10兆5000億ウォン(約1兆601億円)の間で交渉することになり、さらに負担を求められる可能性もある」と述べ、「今後、韓国政府が取り組むべき最大の課題だ」と指摘した。

続けて「核潜在力が(韓国が要求する)交渉カードになり得る」とし、「核拡散防止条約(NPT)下で、韓国は平和的にウランを濃縮する権利を持っているが、アメリカの制裁のためにそれすらできない状況だ。これは不公平(unfair)だ」と主張した。

オ・セフン市長
(写真=オ・セフン市長Instagram)

さらに「20%未満のウラン濃縮は当然認められるべきであり、日本と同レベルの核潜在力を持つべきだ」と強調した。

オ市長は「NPTの範囲内で、なぜ我々が権限を行使できないのか。要求すべきだ」と述べ、「(核潜在力を)堂々と要求するのか、それとも慎重に説得するのかは、次のリーダーの手腕次第だが、我々がそのオプションを持っていることが重要だ」と話した。

また、「韓国には世界10位圏内の経済力があり、小型モジュール原子炉(SMR)技術という交渉カードもある」とし、「アメリカがどれほどエネルギーが豊富だとしても、AI競争で勝つためにはエネルギーが必要であり、韓国のSMR技術を活用したいと考えるはずだ」と指摘した。

続けて「韓国は欧州と比べても、アメリカにとって地政学的により大きな価値を持つという点を誇りに思って良い」と述べた。

オ市長は「トランプ大統領の取引的なリーダーシップを前提に考えれば、韓国が堂々と交渉に臨む余地は十分にある」とし、「与えるべきものは与え、受け取るべきものは受け取れば、対等な関係になれる。そのためには自主国防を政策ビジョンとするべきだ」と強調した。また、「NPTには、相手国が核兵器を保有している場合、脱退して核兵器を開発する権利があるとの条項もある」と指摘した。

北朝鮮の非核化については「最も良い選択肢は、我々も自主的に核武装し、北朝鮮が非核化すれば我々も廃棄するとするのが最適な交渉戦略だ」と述べた。

その上で「もちろん、韓国が核開発を行えば、日本が黙っているはずがないといった反対意見も多い」とし、「主張すらできないのか。影響力のある政治家がこうした主張をすること自体が、アメリカ・中国・北朝鮮に発想の転換を促す機会になるかもしれない」との見解を示した。

(記事提供=時事ジャーナル)

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