「将来不安」で脱退した元NMB48メンバーがフロント“ウーマン”、異色の韓国女性バンドQWERとは?

2024年06月06日 K-POP #音楽
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K-POPが主流の韓国では今、異色のロックバンドが人気を集めている。

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その名は4人組ガールズバンド「QWER」。元NMB48のイ・シヨン(李始燕)が所属しているということで、アイドルファンの方々は知っているのではないだろうか。

6月5日には『「韓国→日本→韓国」元NMB48が韓国で異例の大ブレーク ロールモデルは元AKB48の渡辺麻友』(『デイリー新潮』)という記事が大手ポータルサイトYahoo!のトップに掲載されるなど、日本でも注目度が上がっている存在だ。

ただ、何をもって彼女たちを「異色」と言えるのか。それはバンド結成のきっかけ、そしてメンバーの“過去の活動”にある。

個性的なメンバーたち

そもそもQWERは、K-POPグループにありがちな芸能事務所の練習生、オーディション番組を経てのデビューといった形で世に出たわけではない。また、HYBEやJYP、SM、YGといった大手事務所がスカウトしたわけでもない。

ましてや、彼女たちが所属しているタマゴ・プロダクションは、前出の大手事務所とは正反対の“できたてほやほや”新生事務所なのだ。

タマゴ・プロダクションはチャンネル登録者300万人超(2023年8月時点)を保有する人気覆面ユーチューバー、キム・ゲランが設立した新生事務所。昨年7月に事務所のYouTubeチャンネルを開設し、QWERの結成過程が「最愛の子供たち」プロジェクトとして公開してきた。

メンバーのキャリアも従来のグループとは一線を画す。動画で最初に公開されたドラム/サブボーカルのチョダンは、Twitchストリーマーとしての経歴を持つ一方、ボクシング3年、テコンドー6年のキャリアを誇るアスリートでもある。

そして2人目に公開されたベースのマゼンタもストリーマーとして活動。3人目のギター/キーボードのヒナ(元ニャンニョンニョンニャン)は400万人のフォロワーを持つTikTokerだ。ここに加わったのが、NMB48で初の韓国人メンバーとして約2年間活動し、2023年にグループを卒業したイ・シヨンだった。彼女はAKBグループ全メンバーが参加する「第5回AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」で個人2位を記録した歌唱力が認められ、バンドの顔となるフロントウーマンとして名を連ねることとなった。

QWER
(画像=タマゴ・プロダクション)左からマゼンタ、ヒナ(元ニャンニョンニョンニャン)、チョダン

イ・シヨンは「最愛の子供たち」の動画で、本プロジェクト参加の理由をこのように語っていた。

「現実的に未来を考えたとき、日本で一人、アイドルとして過ごすには経済的な余裕や未来などが不透明だと考え、アイドルを辞めた」

そのほかにも、韓国でのデビューが白紙に終わったこと、大学を中退しこと、経済的に不安定だった日本の月給制アイドルシステムなど、これまで経験してきた紆余曲折を告白。それでも困難に屈せず、明るく個性的な姿が視聴者から応援を受けることとなった。

デビューから8カ月が経った今

QWER、キム・ゲラン
(画像=タマゴ・プロダクション)キム・ゲラン(左)とイ・シヨン

このように結成されたQWERは、2023年10月18日に1stシングル『Harmony from Discord』でデビュー。当時、デビューショーケースのチケットは販売開始から20秒での即完を記録。また、公式ファンクラブ会員数は早くも3万人を突破するなど、大きな注目を集めた。デビューシングルがロングランヒットを記録すると、今年4月1日には初のミニアルバムをリリースしている。

好スタートを切ったQWERだが、デビューから8カ月が経った今、どうなっているのだろうか。

QWERは4月の南ソウル大学を皮切りに、京畿科学技術大学校、大林大学、亀尾大学、慶北大学、建国大学、嶺南大学、高麗大学、朝鮮大学、漢陽大学、釜山大学、釜山外国語大学など、計12の大学学園祭に出演。これはデビュー8カ月目にしては異例の成果だ。

また、4月にリリースした1stミニアルバム『MANITO』のリード曲『T.B.H』は、YouTube Musicの韓国週間人気曲TOP100で最高順位2位を記録すると、発売から9週が過ぎた今も4位に位置付けるなど、その勢いを衰えない。デビュー曲の『Discord』も同チャートで33週ランクインするなど、高い人気を証明している。

QWER
QWER(写真=タマゴ・プロダクション)

アイドルグループ全盛のK-POP界で、また別の輝きを見せているQWER。異色の経歴、ビジュアルのみならず、日本のアイドル界でも認められた歌唱力を武器に、今後もK-POP界のニュースターとして光を放つだろう。

(文=サーチコリアニュース編集部K)

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