日本酒の中には外国人が読めない難しい銘柄も多いが、初級レベルの日本語さえわかれば読める易しいネーミングに、パッケージは口髭を生やしている赤ら顔の父ちゃんのキャラクター入り。
韓国中年男性の目に留まってしまうのも無理はないだろう。
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新潟出張中、コンビニで「がんばれ父ちゃん」を見つけたという輸入酒販売会社「テサン酒類」のホン・スンハク代表は、韓国メディア『韓国経済』との取材で「一目惚れした。ちょうど『父ちゃん、頑張ってください』という歌が韓国で流行っていた時期で、パッケージから目が離れなかった」と振り返っている。
2003年から日本産パック酒の輸入をはじめたホン代表は、2006年に「がんばれ父ちゃん」8700本を試しに輸入。
新潟県産の米と水を使った、辛口と甘みの絶妙なバランスが口コミで広がり、2016年には輸入量が46万本と、10年間で53倍に増加した。
「がんばれ父ちゃん」が韓国で見事に定着した背景には、ホン代表の戦略もあった。