超学歴社会の反動だろうか、学校の教師たちの不満が高い韓国。それは、行き過ぎた子供の人権尊重によるものだ。
韓国では2000年頃から、頭髪規制廃止の署名運動が活発化するなど、生徒たちの人権保護問題が社会的に認識されてきた。
こうした動きは徐々に大きくなり、やがては学生人権条例が制定され、体罰や校則の見直しも行なわれるようになった。
その結果、教師と生徒がお互いに尊重しあえる状況が作られたかに思えた。だが近年、教師が強く言えないことに味を占めたのか、学生たちの暴走が顕著になっているのだ。
少し注意するだけでもトラブルになる現状は、教師を「なりたい職業」から「なりたくない職業」にまで下落させたほど。教権の失墜は韓国の大きな社会問題にまで発展してしまった。
この問題に関して、韓国3大ポータルサイトの一つ「NATE」を運営するIT企業SKコミュニケーションズがアンケートを実施。学生人権条例廃止の是非についての調査した結果、なんと82%が「教権保護のために賛成」と回答し、「わからない」などの意見を除いた「反対」はわずか13%という結果になった(6月27日実施、成人男女7420人対象)。
こうした結果に、韓国国内では「学生たちの正常な成長のためにも廃止すべき」「教権が弱まると、ろくでもない学生しか出てこない」「学生たちの無法地帯となっている現状を見ても、制度が失敗だったことがわかる」「何事もバランスよくしなければならないのに、それがうまくいっていない」など、多くの意見があがった。
確かに、意味のない体罰や頭髪規制などはどうかと思うが、自由すぎるというのも考え物だ。この状況が続き、今の学生が大人になった時、しっぺ返しを食らうかもしれない。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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