日本脳炎を媒介する蚊が今年初めて韓国で確認され、全国に注意報が発令された。
韓国の疾病管理庁は3月27日付で、全国に日本脳炎注意報を発令した。日本脳炎の媒介蚊である「コガタアカイエカ」が今年初めて発見されたためだ。
3月24日から26日にかけて済州島と全羅南道で採集された蚊42匹のうち、10匹がコガタアカイエカであることが確認された。
日本脳炎ウイルスに感染した蚊に刺されると、5~15日後に症状が現れる。大多数は発熱や頭痛といった軽い症状にとどまるが、まれに脳炎へと進行すると高熱、けいれん、錯乱、発作、まひなどの症状が現れることがある。
このうち20~30%は死亡に至る可能性がある。特に脳炎から回復したとしても、患者の30~50%は損傷部位に応じて様々な神経系の合併症を経験することがある。
韓国では国家予防接種事業を通じて、2012年以降に生まれた者に対して日本脳炎ワクチン接種を支援している。
チ・ヨンミ疾病管理庁長は「今年、日本脳炎の媒介蚊の活動が本格的に始まっており、今後の蚊の活動期間中は徹底した予防措置の順守が求められる」とし、「国家必須予防接種の対象となる子どもたちは、適切な時期に予防接種を完了させなければならない」と述べた。
疾病管理庁によると、蚊が活動する4月から10月の夜間には、屋外での活動を控えることで蚊に刺されるのを予防できる。夜間に外出する際には、明るい色の長袖やゆったりとした服を着用し、露出した皮膚などには蚊よけスプレーを使用する必要がある。
なお、今回の日本脳炎注意報は、前年(3月30日)より3日早く発令された。済州および莞島(ワンド)地域の平均気温が前年より約6度上昇し、蚊の活動が早まったことが原因と推定されている。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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