2021年ももはやあとわずか。この時期になると、1年を振り返ることが多くなる。
日本でも12月13日には、「今年の漢字」が発表された。選ばれたの漢字は「金」。東京オリンピックでの「金」メダルラッシュに始まり、大谷翔平選手の大リーグMVP満票受賞や、松山英樹選手による日本人初のマスターズ制覇など、国内外でこれまで成し得なかった多くの「金」字塔が打ち立てられたことが選出のポイントとなった。
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日本が年間の漢字一文字を選出する中、韓国では1年を振り返った「今年の四字熟語」が公開された。
12月12日、韓国の出版社である教授新聞は、全国の大学教授880人にアンケートを行い、「今年の四字熟語」を発表した。
選考方式は、選考委員会によって、6つの四字熟語を選出した後に、その中から2つ選んでもらう方式だ。
こうして、全体の29.2%になる1760票中514票を集めたのが、「猫鼠同処(びょうそどうみん)」だ。
「猫とネズミが一緒に眠る」という意味から、盗人を捕まえる者と盗人とが結託して悪事を働くことを表す四字熟語だ。
選考委員会がこの熟語を推薦した理由として、「国政に厳正に責任を負ったり公正に法執行・施行するのに監視する人々が利権を狙う人々と一つになって利権に介入するような状況をよくみた」と明かしている。
投票者の中では「権力者が仲間になって不正を犯している」という回答が最も多かった。また、来年の大統領選挙を心配する意味で選んだ教授もいた。「誰が腐りきっていないかを競争するように、リーダーとして出る人たちの道徳性に疑問が満ちている」「相対的に悪い候補を選んで国運を任せなければならない状況」と評価した。
この選出に、韓国ネット民の間では、「事実であり、政治家に盗賊ではないやつは一人もいない」「ぴったりの言葉だ。韓国の政治腐敗を打ち破るのは難しい」「その泥棒は誰なんだろうね」など、厳しい意見が多かった。
また、「猫鼠同処」に続いて票を集めたのが、「(戦争や行軍で)人も馬も疲れ果ててしまう」という意味の「人困馬乏(21.1%)」、「自分の利益のために卑劣に争う様子」を表現した「泥仕合狗」が17.0%と続いた。
この他の候補としては、「判断力が鈍く融通が利かず愚か」という意味の「刻舟求剣」と「非常に難しく危険な状況」の「百尺竿頭」、水に溺れた子供を救う切迫した心境で庶民の暮らしを見守る必要があるという意味の「孺子入井」がリストアップしている。
日韓共にコロナの影響を大きく受けた2021年だが、日本は希望を象徴する漢字を、韓国は政治批判の色が濃い四字熟語を選んだ。この違いは2022年にどう影響していくのだろうか。
文=サーチコリア編集部
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