インターネットの普及によって、パソコンやスマホがあれば何でも購入したり、サービスを享受できる時代となった。こうした時代に、もっとも気になるのがサービス利用者による感想や口コミだ。
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しかし、最近ではこうした口コミも業者によるやらせが増えてきている。不適切な嘘の書込みで、インターネット上の情報を操作しようとするのは、「景表法(不当景品類及び不当表示防止法)」に違反する可能性が高いので注意が必要だ。
こうした「やらせ広告」が現在、韓国で大きな問題となっている。
主に行われているのは、「空き箱マーケティング」と言われる手法だ。
これは、アルバイトに商品が入っていない空箱を宅配便で送り、口コミの作成権限を得るようにし、実購入者のようにオンラインショップに自社商品の口コミを載せることだ。
12月14日、公正委は、表示広告法違反の疑いで事務機器会社カピアランドに課徴金3500万ウォン(約350万円)と公表命令を含む市政命令、広告代理店国連メディアに是正命令をすることに決めたと明らかにした。
公正委によると、カピアランドは昨年9月から今年2月までカピアランド製品が販売される自社モールとネイバースマートストア、クパンに「空き箱マーケティング」方式で約1万5000個の偽レビューを掲載した。
このような明らかな詐欺行為だが、現在の韓国が抱える就職難は、若者たちに進んで「空き箱マーケティング」をさせる結果となってしまった。
それに付随するように、就職詐欺に遭う求職者も少なくないことが調査された。
就職ポータルインクルートが求職経験者1298人を対象にアンケートした結果、45.1%が就職詐欺被害経験があることが分かった。
「会社で採用公告にある職務と違うことを勧誘した」という回答が44%(複数回答)で最も多かった。「給与条件、福利厚生、職級、収拾期間などが採用公告と違った」という回答も40.4%に達した。
特に、9.2%は「印鑑、通帳パスワード、謄本など個人情報を奪取された」と答えていた。これによる「ボイスフィッシング関与被害」が7.3%、「名義盗用ローン」4.1%などもあった。
どこにも就職先がなく、藁にもすがる思いでいる若者たちを騙す詐欺行為の数々。決して許してはならないだろう。
文=サーチコリア編集部
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