日本と韓国。両国が抱える大きな問題が「出生率の低下」だ。
2月27日、厚生労働省は2023年の出生数(速報値)が前年比5.1%減の75万8631人で8年連続で減少したとし、過去最少を記録したと発表した。
岸田首相が訴えてきた「異次元の少子化対策」も大きな成果はなかったようだ。
この報道は、同じく低出生率に悩む韓国でも大きく報じられており、韓国ネット民の間でも「日本を心配している場合ではない」「韓国よりは多い」「今は日本より韓国の心配をすべきだ」「日本が低出産? なら我が国はなんなんだ……」など、日本の出生率低下を対岸の火事と捉えず、まずは自国の対策だと訴える人が多かった。
また、「韓国は日本の悪い部分にはすぐ追いつく。最近では、むしろ先導しているようだ」「韓国は日本とは違う。結婚しやすい若い世代の徴兵義務があるからだ。女性の徴兵を導入すれば、ある程度の結婚率は上がるはずだ」など、日本との違いなどを分析する人も目立った。
実際、韓国は日本よりも深刻だ。2月28日、韓国統計庁は女性1人が生涯に産む子どもの推定人数を示す合計特殊出生率が、2023年に0.72だったと発表。既に世界最低水準だった2022年の0.78を下回り、過去最低を更新している。
なお、出生率が1を下回るのは経済協力開発機構(OECD)加盟国で韓国が唯一だった。
また、統計庁が昨年12月に発表した「将来人口推計:2022~2072年」を見ると、出生児数は2025年に22万人規模にまで減り、2072年には16万人まで減少すると見込まれる。最悪の状況を仮定した低位推計を見ると、2072年の出生児数は9万人台まで下がるのだ。
もはや、一刻の猶予もない出生率問題。日本も韓国も根本的な対策が待たれる。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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