日本を旅行中だった10代の韓国人女性が山で遭難したが、遠く離れた韓国の警察官の迅速な対応が決め手となり、無事に救助された。
『聯合ニュース』など複数の韓国メディアによると、ソウル広津(クァンジン)警察署クウィ派出所所属のチェ・ハンニョル警監(日本の警部に相当)が2月4日18時頃、行方不明の通報を受けた。
大学入試を終え、一人で日本を旅行していた19歳のAさんが、兵庫県神戸市の摩耶山を登る途中で道に迷ったというものだった。
真冬の山中で日が沈み、身動きが取れなくなったAさんは、焦った末に韓国にいる父親へメッセージを送った。すると父親は、在神戸韓国総領事館に助けを求めると同時に、韓国国内の警察にも通報したのだ。
こうしてAさんの状況を知ったチェ警監は、迅速に行動を起こした。
緊急な状況と考えたチェ警監は、自身の知り合いで、現地に住む韓国人Bさんのことを思い出したという。彼はすぐにBさんに連絡を取り、Aさんの状況を説明し、日本の警察に通報できるよう支援を求めた。
現地事情に詳しいBさんは、Aさんと連絡を取りながら、現場の状況を日本の警察にリアルタイムで伝え続けたそうだ。
その結果、日本の警察と総領事館の協力のもと、Aさんは遭難から約3時間後の20時40分頃に無事救助された。
Aさんの父親は『聯合ニュース』に「チェ警監の助けがなかったら、娘がどんな目に遭っていたか想像するだけでもつらい」とし、「警察が『民衆の盾』であるという言葉を今回改めて実感した」と語った。
また、チェ警監は「警察官として当然のことをしただけ。自国民の命を守れたことに誇りを感じる」と述べた。
チェ警監の機転の利いた対応について、韓国のオンライン上では「韓国の警察、最高」「涙が出る。チェ警監の尽力で一人の命が救われた」「韓国と日本の警察、素晴らしい」と称賛の声が相次いだ。
チェ警監の迅速な判断と、日本の警察・総領事館との連携が、一つの命を救った。国を超えた協力の重要性を改めて考えさせられる出来事だった。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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