まず、17日のNCダイノス戦で5回に登板したチョン・ウヨンは、先頭打者ユン・ヒョンジュンを三ゴロで抑えた。続く左打者のキム・ジュウォンは遊ゴロに誘導したが、遊撃手の送球ミスで出塁を許した。以降もソ・ホチョルに左翼線二塁打を打たれ1点を与えると、オ・ジャンハンには右前安打を打たれ、一、三塁の危機を招いた。
こうしたなかでアン・ジュンヨルが打席に立つと、チョン・ウヨンが投じたボールは若干抜けてしまい、アン・ジュンヨルの頭部に直撃してしまった。幸い大きな負傷にはつながらず、アン・ジュンヨルはNCの公式YouTubeチャンネルで公開されたインタビューで「大丈夫だ。(ただ、)生命の脅威は感じた」と笑いながら話していた。
その後、一死満塁で左打者のハン・ソクヒョクを一ゴロで抑え二死とする間に三塁走者がホームに生還し、さらに1点を与えた。結局、キム・ソンウクを遊ゴロで抑えたチョン・ウヨンは、2被安打、1死球、2失点の成績で降板した。
20日のKIAタイガース戦では9回に登板し、先頭打者のキム・ギュソンを遊ゴロに誘導。後続のキム・ドヨンを四球で塁に出し、キム・ホリョンとの勝負では2球目が暴投となり、この間に一塁走者が二塁に進塁。そして3球目がまたしても抜けてしまい、キム・ホリョンの体に当ててしまった。
それでも、無死一、二塁のピンチで持ち球のツーシームを活用し、イ・チャンジンを遊ゴロに誘導し、併殺打で試合を締めた。チョン・ウヨンが投じた19球のうち、ストライクが9球、ボールが10球だった。
チョン・ウヨンは練習試合2試合で2イニングを投げ、2死球と1暴投を記録した。昨シーズンのKBOでは58イニングを投げ、死球はわずかに6つだった。昨年12月からWBC公認球への適応を進めているが、実戦ではまだ制球が完璧ではない。
メジャーリーグの公認球でもあるWBC公認球は、表面がKBO公認球より滑りやすく、縫い目が広いなどの違いがある。韓国代表は試合前、実際のメジャーリーグのように公認球に泥を少し塗る作業をして使用するという。
メジャー経験のあるキム・グァンヒョン(SSGランダース)は「直球が少しカットファストボールのように曲がる」と話した。現役時代に投手だったイ・ガンチョル監督は「投手はボールに最も敏感なポジションだ。投手の公認球適応に関する話を言い訳として片づけることはできない」と心配した。
チョン・ウヨンは韓国代表リリーフ陣の中核だ。活用度の高い右腕サイドスローであり、昨季のツーシームは最速157kmを記録した。変化に富んだツーシームで相手のゴロを誘導する。昨季のゴロ/フライ比率は4.55と圧倒的1位(50イニング以上投球水準)。2位のコ・ヨンピョ(KTウィズ)でさえ1.86だった。
2度の死球が目立ったチョン・ウヨンだが、登板2試合で奪ったアウトカウント6つはいずれも内野ゴロで処理した。
チョン・ウヨンは因縁のライバル対決となる日本戦に狙いを定め、「(日本は)右打者が多い。日本の打者相手のゴロ(誘導)は自信がある」と言及した。ボールが抜ける問題さえ解決すれば、本大会での日本戦登板も大きな心配はないだろう。
(記事提供=OSEN)