新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ひっそりと問題となっているのがウーバーイーツなど、フードデリバリーによって増えたゴミの処理だ。
【関連】深刻なタバコのポイ捨て問題に韓国が乗り出した意外な解決策は?
外食や自炊と違って、フードデリバリーを利用するとき、料理はプラスチック容器に入れられている場合が大多数だろう。陶器のお皿などと違い、洗わなくていいという状況は、ゴミ処理を怠る原因にもなりやすく、今後さらなる問題となる可能性が高い。
その未来像を示唆しているのが世界でもトップクラスのフードデリバリー愛を持つ韓国だ。
グローバルデータ分析業者のダンハンビーが2020年に調査した結果、韓国人の60%がフードデリバリーサービスを利用すると答えた。これは、対象国20カ国の平均(27%)の2倍を優に超える。
さらに、日本と同様にコロナ禍による自粛を強いられている状況は、フードデリバリー利用者をさらに増加する要因となっている。
これに比例するように、韓国が抱えているのが「生ゴミ」の増加だ。
韓国農村経済研究院の「2020年食品の消費行動調査」によると、一日平均500g以上生ごみを排出していると回答した世帯は、2019年には34.6%だったのに対し、2020年は45.2%に増加した。さらに、世帯当たりの一日平均生ゴミ排出量は454gから512gになったという。
こうした状況は、デリバリーサービス側にも批判が多く上がり、中には「付け合わせキャンセル」などのサービスを打ち出す店舗も多かった。
韓国料理は、基本的に料理にキムチや漬物などの付け合わせがセットになっているのがポピュラーなのだが、実はこうした付け合わせをデリバリーでは食べないという人が多く、それがゴミの増加に繋がっているとにらむ人も少なくない。
また、こうしたゴミ削減のために、「プラスチックスプーンのキャンセル」など、業界内では各自の企業努力が求められている。
コロナ禍によって発達したフードデリバリー。便利さが人を怠慢にさせてしまうのは仕方ないが、最低限のゴミを減らす努力をしていくべきだ。
文=サーチコリア編集部
前へ
次へ