1982年に発足された韓国プロ野球KBOリーグが、史上初めてシーズン中断となった。
決定が下されたのは去る7月12日。韓国野球委員会(KBO)は緊急理事会を実施し、韓国で新型コロナが感染拡大していることへの憂慮や、防疫当局の感染拡大防止政策に積極的に賛同する意味で、正規シーズンの中断を決定した。
しかし、その苦渋の決断をするに至ったのは、韓国プロ野球チームから感染者が相次いだことがきっかけだ。
7月11日時点で、NCダイノスで3人、斗山ベアーズで2人が新型コロナ感染者と判定された。しかもコロナ禍の飲酒問題が原因だったのだ。
NCダイノスのパク・ソクミン、パク・ミヌ、クォン・ヒドン、イ・ミョンギの4人は7月5日、宿舎内で部外者2人と飲酒し、パク・ミヌを除いた3人の選手が新型コロナに感染した。その後、NCダイノス内でコロナ感染者が増加し、未曾有のリーグ中断にまでつながってしまった。
この過程でパク・ミヌは、東京五輪代表を辞退している。
KBOは該当選手らに対して、それぞれ72試合の出場停止、制裁金1000万ウォン(約100万円)を科すことを決定。またNCダイノス球団に対しては、制裁金1億ウォン(約1000万円)が科せられた。
この一連の騒動を韓国国民は、どう見ていたのだろうか。そして韓国プロ野球への影響はどれほどのものなのだろうか。
それを知るための調査結果が7月27日に明らかになった。世論調査機関リアルメーターが7月23日に満18歳以上500人に、①韓国プロ野球のシーズン中断に関する責任はどこにあるのか、②プロ野球への関心にどれくらい影響するかを調べた調査結果だ(信頼水準95%、標本誤差±4.4%ポイント)。
それによると、シーズン中断の責任はどこにあるのかという問いには、回答者の58.2%が「防疫ルールを違反した選手たち」を選んだ。約6割と圧倒的な比率だ。
以下、「防疫管理ができなかった一部の球団」(16.0%)、「韓国野球委員会(KBO)」(12.6%)、「その他」(6.4%)と続いた。「よくわからない」が6.8%だった。
当然といえば当然の結果だが、気になるのはプロ野球への影響だ。
今回の事件でプロ野球への関心に影響があるかどうかを聞いたところ、実に73.3%が「影響を与えた」と答えた。「影響を与えない」は18.3%にとどまり、「よくわからない」が8.4%だった。
特に「とても大きな影響を与えた」(37.2%)が最も多く、韓国プロ野球に対するイメージダウンは避けられそうにない。
はたして韓国プロ野球は失われた信頼を取り戻せるだろうか。東京五輪がそのカギを握っているのかもしれない。
(文=サーチコリアニュース編集部)
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