日本の総務省による調査によると、非正規雇用者は2023年には雇用者全体の4割近くの37.0%、2124万人にも達した。1984年には全体の15.3%(3936人)だったことに比べると、圧倒的に増加していることがわかる。
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なぜ、非正規を選ぶのかという理由では、「自分の都合のよい時間に働ける」が42.0%と最も多く、続いて「家計の補助、学費等を得たいから」が34.8%となっていて、働き方が多様化している現代日本を背景に、個人が様々な事情から非正規雇用を選択していることが窺える。
日本の非正規雇用者の増加の流れは、お隣・韓国も同様のようだ。
韓国統計庁によると、去る8月基準で20代の賃金労働者のうち、非正規雇用者は146万1000人で43.1%を占め、統計作成以来、最大数となった。
また、賃金労働者の中で時間制労働者が占める比重も同じ期間12.4%から24.1%に2倍近く高まった。さらに、非正規を自発的に選択した人の割合も66.6%で、関連統計作成以来もっとも高くなったことも判明した。
こうした正規雇用よりも非正規雇用を目指す人が増えたことに対して、韓国内では「MZ世代はこれから苦労する世代」「高齢者が席をどけば、若者が座れる場所ができるのに、いつまでも居座るばかりで、どうしようもない」「出産率が低くなる第三の理由が非正規職の量産だ」など、多くの意見が上がった。
日韓共に増加傾向にある非正規雇用者。「自分の都合を優先できる」のは確かだが、安定感に欠ける部分もあるだろう。そうした不安は、結婚・出産をしようとする意識にもつながっているだろう。出生率の低下を嘆く前に、こうした部分の改善にも力を注いでほしいものだ。
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