海外に流出した韓国の文化遺産が24万点に達し、その半分近くが日本にあることが明らかになった。
【注目】「日本は恥じるべき」文化遺産10万点が日本に流出と韓国が主張
2月4日、韓国の国家遺産庁と国外所在文化遺産財団によると、1月1日時点で各国に散在する韓国の文化遺産は11万6961件で、詳細な数量としては24万7718点に達するという。
これは日本、アメリカなど29カ国の博物館や美術館など801カ所を調査した結果で、2024年1月に集計された24万6304点より1414点増加した数字だ。
ただし所蔵情報が不明確な文化遺産も多く、実際の数はさらに多いと推定される。
興味深いのは、国別のデータだ。
韓国の文化遺産が最も多く存在する国は日本で、東京国立博物館をはじめとする日本の文化施設や個人が所有する韓国の文化遺産が10万8705点に上るという。全体の43.9%だ。
続いてアメリカ(6万5860点・26.6%)、ドイツ(1万5477点・6.2%)、中国(1万4226点・5.7%)、イギリス(1万2778点・5.2%)の順で多かった。
特に日本にある韓国の文化遺産のうち、「井戸茶碗」「朝鮮鐘(蓮池寺鐘)」「大宝積経巻第三十二(高麗国金字大蔵経)」は日本の国宝に指定されている。「大井戸茶碗」は1951年に、「蓮池寺鐘」は1952年に、「高麗国金字大蔵経」は2018年に日本の国宝に指定された。
なかでも慶尚南道・晋州市の蓮池寺で鋳造された新羅時代の鐘「蓮池寺鐘」については、国家遺産庁が2013年から返還を推進している。ただ、現状は厳しい。
国家遺産庁によると、「蓮池寺鐘」が日本の神社に奉納された時期は、文禄・慶長の役(1592~1598年)の最中である1597年とする状況証拠しかない。
違法な流出が確認された文化遺産については返還を求めることができるが、「蓮池寺鐘」が違法に略奪されたという証拠が見つかっていないのだ。
そもそも韓国の文化遺産は近現代史を経て世界各地に散在することとなった。盗難や略奪などの不法な事例も多いが、正常な取引や寄贈、贈与、収集などを通じて国外に流出したケースも少なくない。
国家遺産庁と財団は、不法または不当な方法で流出したと推定される文化遺産を国内に取り戻す作業を進めている。
最近も朝鮮王朝時代の王宮「景福宮(キョンボックン)」の「璿源殿(ソンウォンジョン)」にあったと推定される扁額(へんがく)を日本で発見し、返還を受けた。扁額とは、建物の内外や門などに設置される看板のことだ。
国家遺産庁は2025年の主要業務計画を発表し、「アメリカのフィールド自然史博物館、日本の国立国会図書館所蔵の韓国文化遺産の実態を調査する」と明らかにした。
日本に多くの韓国文化遺産が所蔵されている現実について、韓国のオンライン上では「日本に略奪されたのに沈黙する外交部」「植民地時代に持ち去られたものは返還されないのか」「歴史は繰り返される。知らなければまた同じことが繰り返されるだけだ」といった反応が寄せられている。
文化遺産は歴史と記憶の象徴であり、その返還問題は単なる所有権を超えた意味を持つ。過去の経緯を尊重しながらも、両国が共に納得できる結果にたどり着くことはできないのだろうか。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
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