過去最高を毎月のように更新している日本と対照的に、韓国を訪れる外国人観光客は新型コロナ前の水準に戻っていない。
韓国観光公社は3月31日、今年2月に韓国を訪れた外国人観光客が113万8408人と発表した。
これは新型コロナの流行前である2019年同月比で、94.7%の水準だ。
国別に見ると、1位は中国で34万1000人となっており、2位は日本(22万4000人)だった。以下、台湾(12万人)、アメリカ(7万2000人)、ベトナム(5万1000人)と続いた。
台湾、アメリカ、ベトナムからの観光客は、2019年同月比でそれぞれ26.9%、25.5%、21.6%増加している。また、日本からの観光客も2019年同月比で105.3%となり、当時よりも多く韓国を訪れたことになる。
これらの数字を韓国では「ほぼコロナ以前に戻った」と肯定的にとらえるが、日本のインバウンドの現状と比較すると、大きな差があるといわざるを得ない。
例えば、日本を訪れる外国人観光客は、2019年の3188万人から2024年の3687万人と、すでにコロナ前比で115.7%と大幅に上回っている。一方で韓国は、2019年の1750万人から2024年の1637万人と、93.5%の水準にとどまってしまっている。
そのため両国の差がますます広がっているのが現状だ。
意外かもしれないが、約10年前の2014年まで外国人観光客の数は韓国が日本を上回っていた。
実際に数字を比較してみると、2011年は日本622万人・韓国979万人、2012年は日本836万人・韓国1114万人、2013年は日本1036万人・韓国1218万人、2014年は日本1341万人・韓国1420万人だった。
それから10年で両国の差は広がり続け、2024年の訪韓外国人観光客数は日本の44.4%の水準、つまり半分にも満たない数字となっている。
今年2月で比較すると、韓国113万8408人、日本325万8100人と、わずか34.9%で、日本の3分の1程度にすぎない。しかも最も多く日本を訪れる外国人観光客が韓国人という点も興味深い。
いずれにしても韓国が今年こそコロナ前の水準を回復できるのか、その動向が注目される。
(文=サーチコリアニュース編集部O)
■“韓国人立ち入り禁止”を2度も実行した日本の神社、再び…「不敬行為」で観光客お断りに
前へ
次へ