4年前の平昌五輪をきっかけに韓国で火がついたカーリング人気。その盛り上がりにあやかって、カーリングをモチーフにしたテレビドラマも制作されている。
ドラマのタイトルは『届きそうで届かない』。
2018年11月16日に国営放送局KBSの単発ドラマとして地上波などで放送。のちに『女神降臨』でドラマ初主演することになるパク・ユナを主役に据えた作品で、カーリングを題材にしたドラマが制作されるのは、今回が初めてのことだった。
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これまで韓国でカーリングがマイナースポーツだったことを考えれば、それも不思議ではないが、振り返れば平昌五輪で銀メダルを獲得した当時から、“メガネ先輩”ことキム・ウンジョン率いるチーム・キムは大人気だった。
ただ、韓国ではこれまでも同じような前例があった。
例えば2004年には、アテネ五輪で銀メダルを獲得したハンドボール女子代表の実話を基に、『私たちの生涯最高の瞬間』と題した映画が公開されている。
2009年には、キム・ヨナ人気にあやかって、フィギュアスケートを題材にしたドラマ『トリプル』が放送。
BIGBANGのSOLと結婚した女優のミン・ヒョリンが主演を務め、実際に彼女が滑ったスケートシーンも話題を呼んだ。
同年には、同じくフィギュアスケートを題材にした映画『氷の音』の制作が進められたこともあった。
制作サイドと主演女優との間でトラブルが発生するなどして白紙となったが、いずれにしてもフィギュア映画が企画された背景にフィギュア人気があったことは間違いないだろう。
ちなみに、このとき主演女優に抜擢されたのが、ロコ・ソラーレ北見の藤澤五月にそっくりだと話題になったパク・ボヨンである。
また、冬季五輪を題材にした映画もいくつかあった。
代表的なのは2009年に公開された『国家代表!?』だろう。スキー・ジャンプを題材した同作は、2016年8月に女子アイスホッケーを題材にしたシリーズ第2弾が公開されている。
日本では『プロミス~氷上の女神』のタイトルで公開された同作で取り上げられたのは女子アイスホッケー。2003年に日本の青森県で行われたアジア冬季大会に挑んだ韓国女子アイスホッケーチームをモチーフにした、笑って泣けるスポ根映画なのだが、主人公は北朝鮮から脱北した女子選手だった。
実際にも脱北選手が韓国女子アイスホッケー代表として活躍しており、映画は彼女の半生もヒントにして作れられた。
オリンピックをはじめとする国際的なスポーツイベントでの感動や興奮を、そっくりそのままドラマや映画で再現する韓国。北京五輪ではどんなドラマの“タネ”が生まれるだろうか。
文=慎 武宏
*この原稿はヤフーニュース個人に掲載した記事を加筆・修正したものです。
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